ブータン向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:同国初の事業継続計画(BCP)策定を支援

2017年12月21日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、12月20日、ティンプーにて、ブータン王国政府との間で、技術協力プロジェクト「災害対策強化に向けた通信BCP策定プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、政府系通信会社であるブータンテレコムの事業継続計画(Business Continuity Plan: BCP)策定能力を強化し、災害時等における通信断絶リスクの軽減を図るものです。

ブータンは国土のおよそ半分が標高3,000m以上の急峻な地形にあり、各地域同士の物理的な移動が困難なため、孤立している地域が多いのが特徴です。また地震、氷河湖決壊洪水、土砂災害等の自然災害が頻発しています。そのため、災害時も含めて孤立している地域間での確実で安定的な通信手段の確保が必要不可欠となっています。

実際に2011年9月に発生したインド北東部地震及び2015年4月に発生したネパール大地震等の災害時には、ブータン国内でも回線輻輳等の通信障害が発生し、緊急回線も含めて携帯電話での通話が断絶されたため、安定した通信の確保は急務とされています。

安定した通信の確保には、通信インフラ自体の強化に加え、災害発生時のブータンテレコムのオペレーション体制や優先して確保すべき通信回線の特定等を含むBCPの作成や、緊急時に実際にBCPを実行できる組織能力の強化が必要となっています。

本事業では、専門家派遣等を通じてブータンテレコムのBCP策定能力を強化します。また、本事業の結果作成されるBCPはブータン国内で初のBCPとなる予定であり、実施機関であるブータンテレコムは、通信セクターのみならず、ブータン全体におけるBCP策定のロールモデルとなることが期待されます。

JICAは、本事業に加えて、緊急的に必要な携帯電話コアシステムの整備も行う予定であり、技術協力を通じた制度整備・人材育成及び資金協力を通じたインフラ整備を組み合わせて多様な観点からブータンの通信事情の改善に貢献していきます。

【案件基礎情報】
国名 ブータン王国
案件名 災害対策強化に向けた通信BCP策定プロジェクト
実施予定期間 2018年4月〜2019年9月
実施機関 ブータンテレコム
対象地域 ブータン国ティンプー及び地方部
具体的事業内容(予定) ブータンテレコムのBCPの作成、ブータンテレコムのBCPマニュアルの作成、ブータンテレコムにおけるBCPへの意識向上