ラオス向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:安全で安定的な都市給水の実施のための水道行政と水道事業運営の基盤整備を支援

2017年12月27日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、2017年12月26日、ビエンチャンにて、ラオス人民民主共和国政府との間で技術協力プロジェクト「水道事業運営管理能力向上プロジェクト(MaWaSU 2)」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、水道セクター管理体制と水道公社の事業実施・管理能力の強化のために必要な基盤を整備することにより、同国の水道事業の発展を支援するものです。

同国は、2030年までに都市人口の9割に対して安全で安定的な給水を行うとの国家目標を掲げています。この目標達成に向けてJICAは、2012年8月から2017年8月にかけて、さいたま市水道局、埼玉県企業局、川崎市上下水道局、横浜市水道局、松山市公営企業局の協力を得て「水道公社事業管理能力向上プロジェクト」(MaWaSUプロジェクト)」を実施しました。同プロジェクトでは、水道事業を実施する水道公社(注1)の中で、ビエンチャン都、ルアンパバーン県、カムアン県の3公社を中心に、独立採算制に基づく水道事業運営を行うことができるよう、主に事業計画の策定能力の強化を中心とした支援を行いました。その結果、3公社は計画策定に必要なデータ収集、業務指標に基づく事業のモニタリング、事業計画の策定方法など基本的な能力を習得し、各公社において年度報告書のとりまとめ等ができるようになりました。

しかし、ほとんどの公社において経営基盤が脆弱であり、水道施設設備や更新に必要な資金はドナーや民間投資に依存しています。また、こうした民間投資を含む水道施設整備事業・運営に関し、これら事業を監督する法制度や事業認可制度等が整備されていないという課題もあります。そうしたことから、同国政府は、目標達成のために、これまでの水道公社に対する個別事業の計画や実施・運営に関する能力強化に加え、公共事業運輸省水道局を中心とした水道行政能力の強化と水道公社の経営改善のための法制度改善が必要と考えています。

本事業は、水道行政の改善や水道事業及び施設整備事業に関する水道公社の計画・実施能力、公共事業運輸省(MPWT)、県公共事業運輸局(DPWT)の施設整備事業等に対する審査・モニタリング・評価能力の強化、水道事業体に対する融資制度の構築準備、水道事業に関する技術基準の整備を行うことにより、水道セクター管理体制と水道公社の水道事業実施能力を強化するために必要な基盤を整備することを目指します。また、MaWaSUプロジェクトで策定・整備したマニュアルやガイドラインを活用し、3公社における成果をもとに、日本の地方自治体の支援を得ながら、ラオスの水道事業発展に向けた協力を展開していきます。

【案件基礎情報】
国名 ラオス
案件名 水道事業運営管理能力向上プロジェクト(MaWaSU 2)
実施予定期間 2018年4月 〜 2023年3月
実施機関 公共事業運輸省水道局、首都ビエンチャン・ルアンパバーン県・カムアン県のパイロット水道公社及び公共事業運輸局、並びにその他の県の水道公社及び公共事業運輸局
対象地域 首都ビエンチャン、ルアンパバーン県、カムアン県、その他
具体的事業内容(予定) 水道行政能力強化(主に水道セクター関係機関の責務・役割分担の検討、民間活用の検討)、水道セクター開発基金の設立に向けた準備支援、水道公社の施設整備事業における能力強化、MPWTおよびDPWTの審査・モニタリング・評価能力の強化、水道事業に必要な技術基準作成支援、水道公社の水道事業に関する計画・実施能力強化

(注1) 公共事業運輸省水道局が上水道事業の監督責任を担っているが、1999年に発令された首相令により、全国に18ある都県の水道公社に水道事業運営が委ねられている。