カンボジア向け無償資金贈与契約の締結:初の4年制教員養成大学開校に向けた施設・機材整備により、質の高い教員を輩出し、基礎教育の質の改善に貢献

2018年1月10日

国際協力機構(JICA)は、2017年12月29日、プノンペンにて、カンボジア王国政府との間で、「教員養成大学建設計画」を対象として31億7,000万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業は、プノンペンおよびバッタンバン州において、小・中学校教員の養成を行う2年制の教員養成校2校について、4年制の教員養成大学へ移行するための基盤整備として、校舎の建て替え及び教育用機材の整備を行うものです。カンボジア初の4年制教員養成課程の開始により、質の高い小・中学校教員が輩出され、基礎教育の質の改善に貢献することが期待されています。

カンボジアは、1980年代以降の紛争復興期において、圧倒的な教員不足に対応するため、短期研修のみによる変則的な教員養成を開始しました。その後、1998年には現在の「12+2年制」(高校卒業後の2年制の教員養成課程)に移行し、小・中学校教員数は増加し、基礎教育の普及に大きく貢献してきました。

しかし、近年、教員の知識・授業力不足に起因した基礎教育の質の低さが問題となっています。カンボジア政府は、子ども達がより充実した学習環境で勉強できるよう、2年制の教員養成校を4年制の教員養成大学へ格上げし、より質の高い小・中学校教員の育成を目指しています。同国政府が2015年に発表した「教員政策行動計画(2015-2020)」では、2018年までに、主要都市であるプノンペンとバッタンバンに4年制の教員養成大学を各1校開校するとされています。

本事業は、これら2都市の既存教員養成校2校の施設・機材の整備を行うもので、4年制課程の導入後、毎年2校合計で小学校教員480人、中学校教員200人の卒業生が輩出される見込みです。また、JICAは、本案件に加え、4年制教員養成課程に必要となるカリキュラムや教材開発等の支援を行う技術協力を組み合わせて実施し、同国初となる教員養成大学の設立を包括的に支援しています。

【案件基礎情報】
国名 カンボジア王国
案件名 教員養成大学建設計画(The Project for the Construction of Teacher Education Colleges)
実施予定期間 工期43ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 教育・青年・スポーツ省
対象地域・施設 プノンペン及びバッタンバン州の教員養成校(計2校)
具体的事業内容(予定) (1)施設整備/機材調達
【施設】
プノンペン:特別講義棟、管理棟、図書館棟、講堂棟
バッタンバン:講義棟、講堂棟、図書館棟、管理棟、学生寮
【機材】理科実験器具、楽器、音響機器、保健室用備品、コンピュータ等

(2)コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、施工監理。本事業にソフトコンポーネントは含まない