インドネシア向け開発計画調査型技術協力討議議事録の署名:食料安全保障のための灌漑開発・管理の長期戦略策定を支援

2018年3月12日

国際協力機構(JICA)は、3月9日、ジャカルタにて、インドネシア共和国政府との間で、開発計画調査型技術協力「食料安全保障のための灌漑開発・管理長期戦略策定プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、同国政府が目指す食料安全保障の強化に向けて、灌漑開発・管理に関する長期戦略の策定を支援するものです。

インドネシアでは、主食であるコメの生産量は増加傾向にあり、自給率も90パーセント前後で推移しています。また、同国は国家中期開発計画において、コメを含む食料を輸入に頼らない「食料主権」の向上を目標に掲げています。他方、コメの価格安定化や備蓄を目的とした輸入が継続的に行われています。また、2015年には大規模な干ばつに伴い、コメの緊急輸入が必要となりました。増加する人口に対して安定的な食料供給を行うため、その脆弱性の改善が課題となっています。

コメの安定生産には灌漑施設の整備が欠かせませんが、同国の灌漑施設は老朽化が進んでおり、近年の降雨パターンや降雨量の変化にも対応できていません。そのため、国家中期開発計画では、新規灌漑施設の整備と既存施設の改修に関する目標が設定されています。しかし、その実現に向けた灌漑開発・管理に関する戦略は存在せず、長期的な視点にたった戦略策定が求められています。

JICAは1993年に同国の灌漑開発マスタープランの策定を支援したのを始め、同国の灌漑分野を対象に多くの協力を行ってきました。本プロジェクトではこれまでの協力から得られた知見や経験を活かしながら、コメ自給の達成に欠かせない灌漑開発およびその管理に関する長期戦略の策定を支援することにより、同国の食料安全保障の強化に寄与することが期待されます。

【案件基礎情報】
国名 インドネシア共和国
案件名 食料安全保障のための灌漑開発・管理長期戦略策定プロジェクト
実施予定期間 2018年6月~2020年5月
実施機関 公共事業・国民住宅省水資源総局灌漑・沼沢局
対象地域 インドネシア全土
具体的事業内容(予定) 新規灌漑開発や灌漑施設のリハビリ・近代化の提案を含む灌漑施設開発・管理に関する長期戦略を策定する。