ラックフェン国際港開港式:日越間で初の官民連携により、ベトナムの国際競争力を強化

2018年5月14日

開港式にて挨拶を行うフック首相

2018年5月13日、ベトナム・ハイフォン市カットハイ島において、グエン・スアン・フック首相、あきもと司国土交通副大臣、梅田邦夫駐ベトナム特命全権大使、JICA小中鉄雄所長、ハイフォン市要人等の約800名が参加し、国際協力機構(JICA)が円借款で支援するラックフェン国際港の開港式が盛大に開催されました。

同港は、ベトナムの北部経済の玄関口であるハイフォン市において、増大する貨物需要や船舶の大型化にも対応可能な国際大水深港として建設されたものです。同港の開港により、日系企業を含む多数の外国企業が進出しているベトナム北部地域の産業開発が更に進展し、ひいてはベトナムの経済発展の促進と国際競争力の強化に貢献することが期待されています。

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開港式の様子

ラックフェン国際港ターミナルに接岸し、コンテナを積む大型船

同港の建設を支援する円借款「ラックフェン国際港建設事業」は、日越両国の戦略的パートナーシップの下に両国首脳間のリーダーシップにより決定・実施された、日越間で初めての官民連携案件です。具体的には、下部の港湾(港湾用地の埋立・地盤改良、防波堤及び防砂堤、航路浚渫)、アクセス道路・橋梁等の整備は、円借款を活用し公共事業として実施し、上部のクレーン等の設備整備や供用後の港湾の運営は日越台の合弁企業が担う「上下分離方式」で実施しています。これにより、効率的な経営と良質な港湾サービスの向上が可能となります。

JICAは本事業に対し、2011年からこれまで合計1,141.20億円(港湾部分:652.62億円、道路・橋梁部分:488.58億円)の円借款供与締結契約を結び、本邦技術活用案件(STEP)として、工期を短縮するための地盤改良工法(深層混合処理工法)(注1)や鋼管矢板井筒基礎(注2)等の日本の優れた技術を活用しインフラ建設を進めてきました。

ラックフェン国際港 コンテナクレーン

 開港式では、フック首相が「日本政府と日本国民に感謝する」と述べ、物流を強化し、国際港としての要求に応えられるよう、周辺の交通手段との連結性の強化や後背地の開発を関係省庁が協力して進めるよう求めました。

また、あきもと副大臣は、「日越外交関係45周年の記念すべき年に開港したことは意味深い。ラックフェン港の開港は、メコン地域にとって重要になる。引き続き質の高いインフラへの継続的な支援をしていきたい」と挨拶しました。

 JICAは、日本政府の「質の高いインフラパートナーシップ」の下、引き続き、ベトナムの社会・経済発展に貢献するため、運輸インフラ分野での協力に力を入れていく方針です。


(注1)深層混合処理工法:セメントと軟弱地盤を撹拌混合することで化学的に固化される軟弱地盤改良工法。振動・騒音も少なく、速やかに施工することが可能となる

(注2)鋼管矢板井筒工法:橋脚部に杭を高密度に打ち込み基礎と杭を一体構造にしたもの。軟弱地盤でも安全かつ速やかに施工することが可能となる。