世界大都市気候先導グループと連携協力協定締結:東南アジアの大都市における気候変動対策支援をさらに推進

2018年6月29日

国際協力機構(JICA)は、2018年6月28日、世界大都市気候先導グループ(C40)(注1)と、東南アジアの大都市における気候変動対策支援のための連携協力協定を締結しました。

C40は気候変動対策に積極的に取り組む世界の大都市を中心としたネットワークであり、加盟都市間で連携して気候変動対策の取り組みを推進しています。JICAは、昨年11月にドイツのボンで開催された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第23回締約国会議(COP23)においてサイドイベントを共催するなど、C40と気候変動対策を推進するための都市における取り組みや経験の相互共有を図っていました。

今回の連携協力協定に基づき、両機関はそれぞれが活発に気候変動対策事業を展開している東南アジア地域を対象に、連携活動計画の策定、プロジェクトレベルの定期的な情報共有、サイドイベントやワークショップの開催等で協力していくことになります。

2015年12月のパリ協定採択後、開発途上国も含めた各国での気候変動対策の推進が着目されてきましたが、近年、地方自治体や企業等の非国家主体(non-state actor)の役割が増しています。人口や産業の集積地である都市は、全世界の温室効果ガスの70%を排出していると言われていますが、その多くは気候変動の影響に脆弱な沿岸地域を中心に発達しています。パリ協定の下、各国政府は温室効果ガスの排出削減目標(NDC)を策定していますが、仮にすべての国々のNDCが達成されたとしても、パリ協定が掲げる2℃目標(注2)には到達しないことから、都市における気候変動対策(緩和策・適応策)について、国際社会の期待が高まっています。

現在、JICAは横浜市の協力の下、タイ・バンコク都の気候変動対策マスタープランの実施を支援しています。また、ベトナム・ホーチミン市でも、温室効果ガスのインベントリ整備、エネルギー、交通、廃棄物の各セクターにおける緩和行動の測定・報告・検証について支援しています。今回のC40との連携協力協定締結により、両機関での活動が一層効率的かつ効果的に実施され、より質の高い協力の展開や、日本と世界の地方自治体間の連携強化に繋がることが期待されます。

(注1)世界大都市気候先導グループ(C40)は2005年、当時の英国ロンドン市長主導によって提唱、創設された温室効果ガスの排出削減に取り組む都市のネットワーク。当初、約20都市が気候変動対策に係る協力の合意を形成し「C20」として発足。翌2006年に40都市に拡大し「C40」と改称。現在、96都市が加盟(日本からは、東京都と横浜市の2都市が参加)。主な活動は、都市間のネットワーク推進、都市の気候変動戦略への助言、事例研究、国際会議開催、広報等。

(注2)温暖化による深刻な影響を避けるため、平均気温の上昇を産業革命前と比べ、2度未満に抑えようという国際的な目標。パリ協定全体の目的として合意された。