ブラジル「農業サプライチェーン強化事業」に対する融資契約の調印:持続的な農業開発と世界の食料安全保障に貢献

2018年9月18日

「収穫期を迎えた穀物農場」(アマッジ社提供)

国際協力機構(以下「JICA」)は、9月12日、ブラジル連邦共和国の穀物企業 Amaggi Exportação e Importação Ltda.(以下「アマッジ社」)との間で、ブラジル北東部の農業開発に対して50百万ドルの融資契約を調印しました。

ブラジルは、1970年代以降、日本の協力も得て農業技術や土壌の研究開発に投資を行い、中西部の広大な地域を農地転換して、食料安全保障上重要な大豆・とうもろこしなどの穀物について、米国に次ぐ世界第2位の生産・輸出大国に変貌しました。ブラジル政府は、高まる世界的な食料需要に応え、更なる国際的な競争力を向上するため、農業フロンティアである北東部地域の穀物輸送インフラの整備と農地開発を重要政策と位置づけており、日本政府も官民を挙げてこれに協力する方針を掲げています。

アマッジ社は、生産・集荷・物流・輸出を包括的に手がけるブラジルの大手穀物企業です。国連グローバルコンパクト(注1)に署名し、ブラジルで初めて責任ある大豆に関する円卓会議(RTRS:注2)の認証を取得するなど、持続可能な農業を基本理念として掲げています。

同社は、マットグロッソ州東部を含む北東部地域において積極的に穀物サプライチェーン強化と集荷網拡大を推し進めており、今回のJICA融資を通じて、穀物輸送インフラ設備投資や中小農民の営農を支える耕作資金貸付などを行います。本事業は、同地域の持続的な農業開発に寄与し、ひいては日本及び世界の食料安全保障に資することから、SDGsゴール2(注3)に貢献するものです。

なお本事業は、JICAが初めてCitibank, N.A.と協調融資を行います。JICAは今後も民間金融機関や企業との連携を積極的に推進し、開発途上国・地域の経済社会開発に取り組んでまいります。

(注1) 国連グローバルコンパクトは、各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取組み。アマッジ社は2009年に参画し、グローバルコンパクトネットワークブラジルの農業部会を牽引している。

(注2) 責任ある大豆に関する円卓会議(RTRS)は、産業界や市民社会など多様な組織で構成され、大豆に関する持続的な生産・加工・商取引を促進する国際的なイニシアチブ。アマッジはRTRS認証を受けたブラジル初の企業で、RTRS理事会のメンバーでもある。

(注3) SDGsゴール2:飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する。

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