アフガニスタン向け無償資金贈与契約の締結:灌漑施設の整備・改修を通し、農業生産性の向上に貢献

2018年11月12日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、11月9日、バンコクにて、国際連合食糧農業機関(FAO)との間で、「バーミヤン県、カブール県及びカピサ県における灌漑設備改善による農村の生計拡大計画」を対象として10億9,500万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本案件は、同国における最大の穀物消費地であるカブール県とその近隣県であるカピサ県、バーミヤン県における灌漑施設の整備・改修及び、中央省庁、対象地域農民の能力開発支援を行うものです。

同国では全人口のうち農村部人口が約70%を占め、さらに国内全世帯の半数以上が農業に従事しており、農業はGDPの約25%、正規輸出品の約50%を占める基幹産業です。農業による収益改善は、国内経済を押し上げ、失業率を減少する大きな可能性を秘めています。一方、20年以上に及ぶ内戦による混乱の結果、灌漑施設をはじめとした基本的な農業インフラは破壊されており、現在、灌漑面積は耕作可能地の約3分の1にとどまっています。このような状況を踏まえ、灌漑設備の改修と、設計・実施・維持管理を担う技術者の育成が喫緊の課題となっています。

本案件により、対象地域において約7,000haの土地が灌漑農作地となり、16,000世帯の農業用水へのアクセス改善、農業生産性の向上に加え、中央省庁での流域管理も含めた総合的な水資源管理能力の向上が期待されます。

JICAは本案件に加え、稲作栽培技術の向上、農業省の組織能力強化を行う技術協力を実施中であり、アフガニスタンの農業生産性向上に向けた包括的な支援を行います。

案件の詳細は以下のとおりです。

【案件基礎情報】
国名 アフガニスタン・イスラム共和国
案件名 バーミヤン県、カブール県及びカピサ県における灌漑設備改善による農村の生計拡大計画(The Project for Enhancing Rural Livelihoods through Improved Irrigation Facilities in Bamyan,Kabul and Kapisa Provinces)
実施予定期間 36ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 水・エネルギー省
対象地域・施設 バーミヤン県、カブール県、カピサ県
具体的事業内容(予定) (1) 施設整備/機材調達
灌漑施設の整備・改修(主幹水路総延長:約191km)
灌漑施設維持管理に係る機材調達
(2) コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、施工監理、水・エネルギー省職員への流域管理並びに、対象地域農民への参加型水管理及び灌漑設備維持管理に関する能力向上支援等