カンボジア初となる4年制教員養成大学がJICAの支援により開校

2018年12月21日

12月21日、カンボジア王国・プノンペンにおいて、カンボジア教育大臣以下約750名が参加し、国際協力機構(JICA)が支援する教員養成大学の開校式が盛大に開催されました。

開校式の様子

カンボジアは近年目覚ましい成長を遂げていますが、今後も安定的な経済成長を維持していくために、国際競争力のある産業の創出・育成とそれを支える人材の育成がますます重要になっています。

人材育成の基盤となる学校教育においては、特に教員の能力向上が喫緊の課題です。1980年代以降の紛争復興期における深刻な教員不足に対応するため、変則的な短期講習により教員養成が開始され、その後、2年制の教員養成校(小学校及び中学校教員)が全国に設置されました。しかし、より高度な人材育成のためには、教員の能力が不足しており、同国政府は4年制の教員養成大学の設立を政策目標として取り組んでいます。

そこで、JICAは2017年に技術協力プロジェクト「教員養成大学設立のための基盤構築プロジェクト」を開始しました。広島大学や奈良教育大学の協力を得て、日本の経験を踏まえ、教員養成大学の運営計画策定や体制・指導教官の強化、4年制の教員養成課程に向けた理数科分野のカリキュラムやシラバス、教材の作成などを支援してきました。また、アメリカ国際開発庁(USAID)など他の支援機関にもカリキュラム作成の協力を呼びかけ、様々な関係者と協働しながら教員養成大学設立に向けた歩みを進めています。

開校した教員養成大学の様子

これらの支援により、2018年11月から12月にかけて、カンボジアで初となる4年制の教員養成大学が プノンペンとバッタンバン州に各1校開校し、この度、開校式が開催されました。

JICAは、無償資金協力「教員養成大学建設計画」により、同大学2校の校舎等の増築を実施しています。また、同大学の教官も不足しているため教官候補者を広島大学に招へいし育成を図るなど、教員養成大学の設立と円滑な運営に向けた包括的な支援を行っています。

今後は、教員の能力向上に資する、より実践的な教育課程を発展させていくため、日本の特徴的な教育制度のひとつでもある教育実習の導入・強化や、教員養成大学教官による研究活動の強化に取り組み、また、開校した2校に留まらない4年制教員養成課程の展開戦略を策定する予定です。