カンボジア・シハヌークビル港湾公社の株式を譲渡:日本の港湾関連企業と共に、カンボジアの貿易促進に貢献

2019年5月24日

国際協力機構(JICA)は、5月24日、株式会社上組(以下「上組」)に対し、シハヌークビル港湾公社(Sihanoukville Autonomous Port)の全保有株式を譲渡しました。

カンボジアで唯一の大水深港であるシハヌークビル港は、日本が長年支援してきた港湾です。JICAは、同国の内戦終結後初となる有償資金協力案件として、1999年に「シハヌークビル港緊急リハビリ事業」を実施したことを皮切りに、有償資金協力、無償資金協力、技術協力を通じて、同港のインフラ整備及び運営能力強化を継続的に支援してきました。

2017年6月、シハヌークビル港湾公社がカンボジア証券取引所に上場した際に、JICAは新規公開株式のうち戦略投資家への割当分を海外投融資によって取得し、JICA推薦の非執行取締役を派遣する等、経営面の関与も通じて同港への支援を一層強化しています(注1)。シハヌークビル港湾公社の2013年の年間コンテナ貨物取扱量は29万TEU(注2)でしたが、2018年には54万TEUまで増加しています。

2018年8月に施行された「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律(注3)」に基づく第一号案件として、JICAは2018年12月、阪神国際港湾株式会社に対し、シハヌークビル港湾公社の一部株式を譲渡しました(注4)。これに続く今回の取引は、シハヌークビル港湾公社の既存株主であり、日本の港湾物流のリーディングカンパニーである上組に対し、JICAが保有する残りの全株式を譲渡するものです。

JICAは、港湾運営の経験を有する日本企業と共に、円借款「シハヌークビル港新コンテナターミナル整備事業」(注5)等の様々な協力を通じ、シハヌークビル港の発展に引き続き貢献していきます。また、本取引はJICAにとって海外投融資再開後初めての完全退出です。
JICAは海外投融資を通じ、開発途上国の市場創造及び日本企業の更なる海外資本参画を引き続き促進していきます。

(注2) TEUは、20フィートコンテナ1個分を「1TEU」とする貨物の単位量。