ジブチ向け無償資金贈与契約の締結:日本の船舶建造技術で安定した国内のヒト・モノの移動確保に貢献

【SDGsロゴ】産業と技術革新の基盤をつくろう

2019年9月30日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、9月30日、ジブチにて、ジブチ共和国政府との間で、「タジュラ湾海上輸送能力強化計画」を対象として40億8,100万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本案件は、日本の優れた船舶建造技術を活用したフェリー及び接岸施設を整備することで、ジブチ国内の海上輸送能力の強化を図り、主に北部地域の開発促進と格差是正に寄与するものです。現在ジブチの南北をつなぐフェリーは2009年の無償資金協力により整備された一隻に依存しており、季節風の強く吹く7月から9月は欠航が多く、市民は時間がかかり費用も高いバス等での移動を余儀なくされています。本案件により、もう一隻のフェリーが南北航路に就航することで、既存船の満載状態を緩和することに加え、より走行性能の高いフェリーとそれに合わせた接岸設備を整備することで季節風の期間の運航回数が増加し、北部地域の開発促進や市民の生活改善が期待され、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール9に貢献します。

案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 ジブチ共和国
案件名 タジュラ湾海上輸送能力強化計画(The Project for Reinforcement of Maritime Transport Capacity at Gulf of Tadjourah)
実施予定期間 38ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 設備・運輸省海事局
対象地域・施設 ジブチ市、タジュラ市、タジュラ湾
具体的事業内容(予定) ① 施設整備/機材調達
【施設】
・フェリー接岸施設(浮き桟橋【ジブチ港:80m、タジュラ港:80m))
・付帯設備(防舷材、係留柱、梯子、標識灯等)
・埋立て護岸
・防波堤(タジュラ港のみ:160m)
【機材】
・フェリー1隻(全長約50m、500GT)
② コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、施工監理、調達監理