モンゴル向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:公正なビジネス環境の創出に向けて

2019年11月14日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、11月14日、ウランバートルにて、モンゴル政府との間で、技術協力プロジェクト「公正競争環境改善プロジェクトフェーズ2」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、今後競争法の改正が見込まれるモンゴルにおいて、競争法の適切な執行と公正な市場競争環境の強化を図るものであり、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール8及び16に貢献します。

モンゴルでは、1990年に社会主義体制から市場主義経済体制に移行して以来、公正な競争環境を促進するために、競争法の制定・改正を行い、公正競争・消費者保護庁がその執行を担ってきました。現在予定されている競争法の改正により、独占、企業結合、カルテル等に関する規制要件が大幅に見直されることとなります。

JICAは、先行する「モンゴル国公正競争環境改善プロジェクト」(2015年9月~2018年9月)において、日本の公正取引委員会の協力を得て、公正競争・消費者保護庁の検査官に研修を行うと共に、競争法の改正案について助言を行いました。本案件はこれら成果を踏まえ、モンゴルにおける公正な競争環境の促進と市場経済の発展のためのモンゴル政府当局の執行能力を強化します。

支援を通じて、モンゴル市場に公正なビジネス環境が創出され、消費者に適正な価格で質の高い商品やサービスが供給されるとともに、日本との経済連携協定(EPA)が発効し、企業間交流の拡大が期待されているモンゴルにおいて、ビジネス環境の改善を図り、企業家や投資家に開かれた投資環境を整備することを目指します。

【案件基礎情報】
国名 モンゴル国
案件名 公正競争環境改善プロジェクトフェーズ2
実施予定期間 2020年1月~2022年12月
実施機関 モンゴル国公正競争・消費者保護庁(AFCCP)
対象地域 モンゴル国全土
具体的事業内容(予定) ・改正競争法に関する公正競争・消費者保護庁の執行体制構築
・職員の能力強化
・事業者、行政機関及び消費者に対する競争法の啓発活動