長崎大学と包括連携協力協定を締結 ~熱帯医学・グローバルヘルス等の分野における連携を深化~

2019年12月26日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)と長崎大学は、12月25日、開発途上地域の国際協力事業の質の向上及び国際貢献、学術研究及び教育の発展に寄与することを目的に包括連携協力協定を締結しました。署名は、JICA北岡伸一理事長と長崎大学河野茂学長との間で行われました。

JICAと長崎大学との連携は、1966年のケニアにおけるリフトバレー州総合病院への協力に始まりました。1979年に設立されたケニア中央医学研究所(KEMRI/ケムリ)に対しては27年に亘り感染症研究にかかる協力を実施し、2005年には、長崎大学はKEMRI構内に拠点を設置しました。これ以外にも、JICAと長崎大学は、工学、水産・環境等の分野における様々な協力事業を実施しています。

また、長崎大学は、2015年に発足した国際緊急援助における感染症対策チームにおいて中心的な役割を担っており、今年も同チームはコンゴ民主共和国、サモアへ派遣されました。さらに、開発途上国の未来と発展を支えるリーダーとなる人材に対して、欧米とは異なる日本の近代の開発経験等を学ぶ機会を提供する「JICA開発大学院連携(*)」の参加大学として、長崎大学は、日本の被ばく医療の経験を伝える授業科目を開設しています。

本協定の締結により、世界的なグローバルヘルス教育研究拠点としての貢献及び地域に基盤を置く総合大学として、多文化が共生する社会の実現に貢献することを目指している長崎大学とJICAとの協力関係が一層強化され発展することが期待されます。