プレスリリース

カンボジア向け初の政策・制度改革型円借款契約の調印

〜同国の持続的成長や貧困削減を支援〜

新聞発表/2007-56
2007年10月11日

  1. 国際協力銀行(総裁:田波 耕治)は、9日、カンボジア王国政府との間で、「貧困削減・成長オペレーション」を対象として、10億円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

  2. 本借款は、インフラ建設などのプロジェクト支援とは異なる「政策・制度改革型支援」と呼ばれるものであり、カンボジアに対しこのような支援を行うのは初めてとなります。具体的には、2006年5月にカンボジア政府が「国家戦略開発計画」を策定していますが、本借款では、この計画を実現するために必要となる「政策アクション」が設定され、同アクションに対するカンボジア政府の取組みを精査し借款を供与することとなっています。今般、カンボジア政府による当該アクションの達成状況が評価されたことにより借款供与に至りました。

  3. 具体的な政策・制度改革分野としては、1)通関・貿易手続きの透明性・効率性の改善や、経済特区設立に関する環境整備及び投資促進に資する関連法整備などの政策アクションを含む「民間セクター開発」、2)政府予算の適切な計画策定・執行、監査機能の強化、公務員に対する成果主義の導入などの「公共財政管理及び公務員制度改革」、3)土地所有権の発給促進、少数民族の権利保護や土地・森林資源の適正管理などの「土地・天然資源管理」が対象となっています。なお、本借款は、世界銀行と協調する形で資金供与を行うものであり、支援総額は約3,100万ドル(35.4億円相当)となる見込みです。

  4. カンボジアは、近年政治的な安定が保たれ、2000年以降は平均9%を超える経済成長率を維持し、貧困率が過去10年間で10%以上低下しています。しかしながら、依然として、約1,400万人の人口のうち35%が貧困層に属しており、貧困削減を実現するために、経済成長の果実を公平に分配する政策の導入や雇用機会の増加に資するなど政策・制度面での改革を実践することが求められています。本借款を通じて、こうした政策・制度面での改革が促進され、同国の持続的な成長や貧困削減に寄与することが期待されています。

    5.当行では、カンボジアにおいて、これまでに、シハヌークヴィル港の運営や同港の経済特別区開発事業などの支援を行ってきています。本借款の政策・制度改革分野の一つである「民間セクター開発」には、すべての経済特区に一つの窓口で全ての手続きが可能になるワンストップサービスの導入、電子通関システムの導入等が盛り込まれていますが、これらは、当行にて支援を行っている上述の事業の効果向上にも資するものです。当行は、引き続き、インフラ整備のみならず、本借款のような政策・制度改善もあわせて支援を行い、同国の投資環境の整備や経済の活性化を木目細かく支援していく方針です。

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