海外経済協力基金プレスリリース

首都と地方のインフラ整備を支援

Press Release:99/03/30

〜チュニジアの環境改善に貢献〜

 OECF(総裁 篠沢恭助)は、チュニジア共和国における「水資源管理事業」及び「ラデス−ラグレット橋建設事業」の所要資金として、総額 155 億 8,700万円を限度とする貸付けを行うことを決め、1999年3月30日、借款契約に調印した。
調印は東京のOECF本部で、OECFを代表して篠沢恭助総裁が、チュニジア共和国を代表してサラ・ハンナシ駐日チュニジア共和国特命全権大使(H.E. Mr.Salah HANNACHI)が署名することによって行われた。
今次借款契約の調印により、チュニジア共和国に対するOECFの貸付承諾額累計は20件、 1,242 億 500 万円となった。
なお、チュニジアは1996年度より年次供与国となっており、今次1998年度案件への借款供与は年次供与国となってから3回目のものである。
今次借款金額及び条件、並びに事業概要は、下記の通り。

1. 借款金額及び条件

案件名借款金額
(百万円)
金利
(%/年利)
償還期間/
うち据置(年)
調達条件
本体コンサル
本体コンサル本体コンサル
1水資源管理事業7,1841.7*0.75**25 / 740 / 10一般
アンタイド
二国間
タイド
2ラデス−ラグレット橋建設事業8,4032.20.75**25 / 740 / 10一般
アンタイド
二国間
タイド
 合計15,587 

*通常環境案件金利
**特別環境案件金利

2.事業概要

水資源管理事業
 Water Resource Management Project

(1)事業の必要性

 チュニジアは、地中海性気候に位置し、全般的に降雨の少ない気象条件にある。年間の降雨量は北部地域の多い所で1,000ミリ程度、南部の砂漠に近い所では100ミリ〜200ミリにとどまっているが、時には洪水をもたらす程の大雨が降ることもある。こうした厳しい自然環境下、限られた水資源の有効活用が同国の最重点政策課題となっている。
このような背景の下、チュニジア政府は第9次国家開発計画(1997〜2001年)において、積極的な水資源開発を実施しており、同国経済で大きな割合を占める農業部門の安定性並びに収量の増加、また経済活動の活性化並びに主要産業の一つである観光振興に伴う上水需要の増加に対応せんとしている。

(2)事業内容

 チュニジア北西・中部のシリアナ(9ヶ所)、ケフ(2ヶ所)、ベジャ(4ヶ所)、ザグアン(4ヶ所)、スース(1ヶ所)、ナブール(1ヶ所)、ジェンドゥーバ(1ヶ所)の各県にある河川に小規模な多目的ダム(地下水人工涵養、灌漑、洪水防御、土壌流亡防止等)及び主要灌漑水路を計22ヶ所に建設する。また、併せて植林、ダムの浚渫及び浚渫土の農地への還元等の適切な流域管理を行う。

(3)事業効果

 本事業は、比較的雨量の多いチュニジア北・中部に小規模ダムを建設し水源を確保することで、農地への水供給を安定的なものとし、農作物の増産・農民の所得の向上を図るものである。また適切な流域監理を行うことによって、地下水涵養、適切な流域管理による土壌流亡防止及び洪水防御、肥沃土壌流亡防止等、生活環境面での効果も期待されている。
借款資金は、本事業に必要な資機材、土木工事及びコンサルティング・サービス(施行監理、参加型アプローチ支援等)等の調達資金に充当される。
事業実施者は、チュニジア農業省(Ministere de l'Agriculture、住所:30, rue Alain Savary 1002 Tunis,Republic of Tunisia、TEL:216-1-892318、FAX:216-1-847015)である。

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ラデス−ラグレット橋建設事業
Rades-La Goulette Bridge Construction Project

(1)事業の必要性

 チュニジアの首都チュニスを中心とするグランドチュニス地域は、チュニジアの人口の5分の1に当たる200万人が居住しており、同国の経済活動の中心でもある。現在グランドチュニス地域は、チュニス湖運河によって南北に分断されており、南北間の交通はチュニス市街を通過するルートもしくは、ラデス港とラグーレット港を結ぶフェリーを利用するルートの何れかに頼っている。しかしながら、フェリーは、運航時間及び運搬車両数等に制限があるため、南北交通の大半がチュニス市街地を通過するルートに集中し、同市街地での交通渋滞、環境悪化が問題となっている。今後も同地域の経済活動の活発化、観光需要の増大及びチュニス湖の総合開発に伴い、交通量の増加が予測されることから、チュニス市街地の交通渋滞の緩和、環境改善が望まれている。
このような背景の下、第9次国家開発計画(1997-2001年)に基づく道路関連事業は、同地域の交通渋滞の緩和を狙ったものであり、本事業も首都圏の南東部と北西部を結ぶ首都環状道路の重要リンクの形成に役立つものとして重要視されている。

(2)事業内容

 チュニス湖の運河を横切りグランドチュニス地域の南北をつなぐ首都環状道路の重要部分として、北側ラデスと南側ラグレットを結ぶ橋梁(エクストラドーズド橋)を建設するもの。事業内容は以下の通り。

1)橋梁本体: 橋長約260m(片側2車線)
2)ラデス(南)側取付高架道路・橋
取付高架橋: 橋長約400m、取付道路 : 約2,190m
3)ラグレット(北)側のインターチェンジ及び付帯高速道路の建設
4)北伸高速道路の建設: 延長約2,300m

従来桁の中に配置されていた外ケーブルを桁の外に出したタイプであり、桁橋と斜張橋の中間に位置するもの。(back)

(3)事業効果

 ラデス港とラグレット港が陸地で結ばれることにより、チュニス周辺港湾の総合的な開発促進が図られるとともに、南北チュニス湖周辺の経済開発促進等の効果が期待される。またチュニス市街地へ迂回してくる交通量が軽減されることによって、チュニス市内におけるディーゼルエンジンからの窒素酸化物(NOx)が減少し、都市環境改善も期待される。
借款資金は、本事業に必要な資機材、土木工事及びコンサルティング・サービス(詳細設計、施工監理等)等の調達資金に充当される。
事業実施者は、設備住宅省(Ministere de l'Equipement et de l'Habitat、住所:Cite Jardins, 1001Tunis, Republic of Tunisia TEL:216-1-842481, FAX:216-1-787062)である。

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