プレスリリース

ガーナで青年海外協力隊員が副首長に

2007年02月10日

【写真】

サブ・チーフ就任式で村をパレードする菅野芳春隊員

独立行政法人 国際協力機構(JICA)から青年海外協力隊員(理数科教師)としてガーナに派遣されている菅野芳春さん=山形県尾花沢市出身=が2006年12月27日、現地のエイナブリム村の副首長にあたるサブ・チーフに任命され、就任の儀式が行われていた。

菅野隊員は2005年4月に派遣され、ウエスタン州の高校で理数科の授業を行うとともに、空手の指導や日本語教室などを行ってきた。エイナブリムは菅野隊員の任地である同州ダボアセから車で約2時間奥地に入ったところにある人口約800人の電気や水道もない小さな村で、06年4月、この村出身の教え子の1人の家にホームステイしたのをきっかけに、学校の休みを利用して村の保健衛生の向上など、村を支援する活動を行ってきた。具体的には村の診療所の整備と医薬品の補充・管理、医療施設を新設するための草の根無償資金協力の申請や医師・看護師派遣についての支援など。

ガーナにおいてサブ・チーフに選出されることはとても名誉なことで、ガーナ人であっても簡単に就ける役職ではなく、たった1年半前にガーナに来た外国人が選ばれたことは大変画期的なこととして現地でも捉えられている。就任式は、華麗な民族衣装をまとった菅野隊員が村人に担がれて村中をパレードした後、村中の人が見守るなか、サブ・チーフ名誉授与の儀式が行われた。サブ・チーフ名はNana Akumpraku(Nanaはチーフ、Akumprakuは勝利の意味)。菅野隊員は民間企業(セイコーインスツル株式会社)を休職して参加しており、当初の任期は今年3月の予定だったが、6月まで3カ月間任期を延長し、理数科教師の活動とともに、エイナブリム村の支援を続けることになった。なお、この村のサブ・チーフ職は、生涯継続されるため、隊員活動が終了しても、菅野さんはこの村での活動を継続していくとしている。

菅野隊員は、「ガーナは一年中温暖で食べることに困窮することがなく、内戦や政情不安もなく平和な国。電気や水道などがなくとも、家族や村の人々と一緒に平和に明るく暮らす様子を見て、この国に開発はあまり必要ではないように感じていた。けれども、エイナブリム村で人々と話すうち、村人の半数の大人に仕事がないこと、マラリアなどの病気に罹ってもすぐに診てもらえる医療施設がないこと、水道、電力といった最小限のインフラ不足が生活に影響を及ぼしていることがわかってきた。また、子どもたちの教育を受ける機会を広げていくためにも、村の収入安定や生活の改善が必要とされている。今後はこれまでの村の保健衛生の向上活動に加えて、収入向上やインフラ整備、教育支援の活動にも尽力していきたい」と話している。