プレスリリース

策定に協力したベトナム電力開発計画、首相承認

堅調な経済成長に対応した電力供給めざす

2007年08月03日

【写真】

ベトナムのホア・ビン水力発電所

JICAがベトナムで実施した「電力セクターマスタープラン調査」(2005〜2006年)で策定された2006〜2015年の国家電力開発計画(略称:第6次電力計画)が、先頃、グエン・タン・ズン首相から承認された。

ベトナムは、電力の安定供給を最重要課題のひとつと位置づけ、これまで5年ごとに電力開発基本計画を策定し、計画的な電力設備の開発を目指してきた。しかし、経済の堅調な成長を背景に、過去10年間の電力消費量、最大電力は想定していた電力供給量を上回る高い伸び率となっており、電力不足による計画停電まで行われていた。ベトナム国家電力調整センターによると、暑さの厳しい日には、1日の電力消費量が過去最大の2億1700万kWhに達する日もあると予想され、送電停止に陥る可能性もある。

また、2002年から2004年にかけてJICAが行った「ベトナム国ピーク対応型電源最適化計画調査」で、以前の電力開発計画では1次エネルギーの供給計画と整合が図れていないことや、偏在する1次エネルギーに対する適切な配慮がされていないこと等の問題を抱えていることがわかった。

このため、長期的に電力の安定供給を確保するためには、1次エネルギーを十分に考慮した策定手法の見直し、さらに周辺諸国や地域間の電力融通についての検討を電力開発計画に織り込むことも必要とされていた。

ベトナム政府は今回承認された電力開発計画をもとに、電力供給量の年間17〜20%増加、また急激な需要増に備えて最大22%増まで対応できるよう電源開発を行っていくことになる。

日本はこれまで、ベトナムの電力供給の危機的な状況を支援するため、過去5年間に電力分野へ円借款1,417億円を供与するとともに、JICAの「電力セクター改善プログラム」による技術協力を通じて電力システム計画に関するキャパシティ・ビルディングなどを支援し、同セクターにとっての最大の援助供与国になっている。

【関連するJICAの協力】
●開発調査
・北部再生可能エネルギーによる地方電化計画調査及び同フォローアップ調査(2001年度〜2004年度)
・ピーク対応型電源最適化計画調査(2002年度〜2004年度)
・電気事業にかかる技術基準及び安全基準策定調査(2006年度〜2007年度)

●専門家派遣
・電力システムプランニング(2001年4月〜2005年4月)
・電力・エネルギー政策アドバイザー(2004年12月〜2006年12月)