プレスリリース

ベトナムの植林CDMパイロットプロジェクトでJICAとホンダベトナムが連携

ホンダベトナムが約2,500万円を出資、4月に記念植樹も計画

2008年02月21日

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パイロットプロジェクトのサイトとなる禿げ山。以前は森に覆われていた

JICAがベトナムのホアンビン省カオフォン県で計画している「植林CDM(Afforestation /Reforestation Clean Development Mechanism: AR-CDM)促進のための能力向上開発調査」のパイロットプロジェクトに、ホンダベトナムがCSR活動の一環として資金提供することを決めた。パイロットプロジェクトでは、2008年度中に小規模植林CDMプロジェクトとしての有効化審査・CDM理事会登録を目指しており、これが実現すれば、中国の植林プロジェクト(2006年に登録)に続く世界で2番目の植林CDM案件となる(プロジェクト期間は16年間、約4万1000トン分の二酸化炭素削減に寄与すると見込まれている)。また、今回のCSRによるホンダベトナムの支援は、これまで運営資金の確保がハードルとなってきた植林CDMや林業プロジェクトにとって、今後の民間資金による支援の道を開くものとなりそうだ。

JICAの「植林CDM促進のための能力向上開発調査」は、JICAとベトナムの林業大学、森林科学研究所と共同で2006年から開始され、ベトナムにおける植林による気候変動対策の促進に加え、全国的な森林保全活動の推進、荒廃地の回復、山岳地域の貧困削減に貢献するために、植林CDMに関わる人材育成、制度整備・構築支援を目指してきた。
今回の開発調査は、実際にパイロットプロジェクトの計画作成からCDM理事会での登録までの手続きを踏むことを通して、ベトナム側の人材育成を行い、またベトナム国内での植林CDMに対する理解の促進を図ろうというもの。開発調査終了後のパイロットプロジェクト活動では、森林が畑地利用のために伐採され、土壌荒廃が進んだ約310ヘクタールの裸地や草地に植林をする。植林活動には同県約320の農家が従事する予定で、植林労働への対価のほか、将来的には、森林回復による材木・林産物収入と炭素クレジットの分収*を享受することができるようになるなど、森林減少の防止のみならず、地域住民の貧困削減にも寄与するモデルプロジェクトとなることが期待されている。

パイロットプロジェクトは、2009年からカオフォン県人民委員会とベトナム林業大学を主体として設立予定の社会基金によって運営される予定で、この基金に対し、ホンダベトナムは2008年から2011年までの間、合計35億VDN(約2,500万円)を資金供与する予定。

また、ホンダベトナムとカオフォン県、ベトナム林業大学はパイロットプロジェクトの開始に先立ち、ベトナム国内での環境保護の重要性と森林保護活動に弾みをつけるべく、今年4月、プロジェクトサイトのあるカオフォン県でホンダベトナム社員や林業大学の学生を動員して5ヘクタールの記念植樹を実施する。

JICAはベトナムでの開発調査と類似の協力を、現在、南米のチリとアルゼンチンに対しても実施中。


*炭素クレジットの分収 植林によって吸収されるCO2の量に応じて発行されるクレジットを、温室効果ガス削減目標が義務づけられた先進国へ販売し、収入を得ることができる。