プレスリリース

日系社会への現職教員派遣プログラムを創設

—日本と南米日系社会の次代を担う子供たちをつなぐ新たな支援策—

2008年04月09日

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日系青年ボランティアによる授業の様子(ブラジル)

独立行政法人 国際協力機構(JICA)は、日本政府(文部科学省、外務省)によって創設される新たな制度により、日系社会青年ボランティアとして現職教員を現地日系社会に派遣する。

今年100周年を迎えるブラジルへの移民は、第一陣として781名を乗せた笠戸丸が1908年4月28日に神戸港を出航し、50日以上をかけてサントス港(サンパウロ市の南方約60km)に到着したことに始まる。戦後も多くの人々が移住し、現在ブラジルの日系人は140万人を超えると言われる。
「欧州からの移民は教会を建てたが、日本からの移民はまず学校を建てた」と現地で語り継がれるように、日本移民は子女教育に力を注ぎ、その子孫は今やブラジルの政官学界をはじめ様々な分野において活躍している。こうした日系の人々は、BRICSの一角を担うブラジルと日本の架け橋として、その活躍に大きな期待が寄せられている。また、現地日系社会には日本の文化の次世代への継承、とりわけ子女に対する日本語教育支援に対する強い要請がある。
一方、1980年代後半からの南米でのハイパーインフレ、1990年6月の「出入国管理及び難民認定法」改定などを背景に、日本に渡る日系人が急増し、在日日系ブラジル人は現在31万人を超えている。日系人子女の多くは公立学校に通学しているが受入校においては、日本語や学校生活への指導を適切に行っていくことが、大きな課題となっている。このため、日系社会への理解と語学力を備え、これら子女の教育にあたれる人材が強く求められている。

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サントス港に接岸した移民船笠戸丸(1908年6月18日)

本制度では、国内の日系ブラジル人が多く居住する地方公共団体によって推薦された現職の日本人教員をブラジルに派遣。日系人子女に対する日本語や情操教育の指導を行い、この間の活動を通してブラジル及び日系社会の文化や習慣、ポルトガル語の習得を目指す。また帰国後の日本国内での日系人子女教育への対応、さらには南米日系社会や移住の歴史を理解し、日本の子どもに伝えていく教育効果も期待されている。

1.派遣概要
(1)派遣人数:年間10人程度
(2)派 遣 国:初年度はブラジル
南米の中で我が国における外国人登録者数が最も多いブラジルを初年度の対象とする。
(3)対 象 者:国公立学校の現職教諭。
(4)募 集 先:
派遣中に得た経験を帰国後の教育活動に活かすため、初年度の募集は2006年末の在日ブラジル人人口が5千人以上を占める各県(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県)及びその県下の政令指定都市が対象。

2.お問い合わせ先
JICA青年海外協力隊事務局ボランティア参加促進課:03-5352-5559 (担当:中村)
中南米課:03-5352-5567 (担当:近藤)