プレスリリース

フィリピン・ミンダナオ島の和平促進と安定に向けて

フィリピン・ミンダナオ国際監視団への派遣要員の交代

2008年08月01日

【写真】フィリピンのミンダナオ国際監視団(International Monitoring Team; IMT、本部:フィリピン・ミンダナオ島コタバト市)に、「ミンダナオ復興・開発担当上級アドバイザー」として2006年10月より派遣されていた永石雅史在フィリピン日本大使館一等書記官(国際協力機構(JICA)より外務省に採用)の後任として、当機構の菊地智徳(きくち・とものり)南アジア部南アジア第三課前課長が、本年8月中旬以降より派遣される。同課長はこれまでのアフガニスタン事務所、総務部安全管理課及び中東・欧州部等における勤務を通じて、イスラム諸国に対する国際協力や平和構築・復興開発支援に携ってきた。こうした経験から、永石書記官同様にIMTの社会経済開発部門の長として、ミンダナオにおける復興・開発支援に貢献することが期待されている。

永石書記官が現地に派遣されて以来、JICAは紛争影響地域におけるバランガイ(フィリピンの最小行政単位)での社会・経済基礎調査、ニーズ調査を行い、これに基づいて緊急性が高く、地域の人々への即効的な効果が見込める緊急復興事業(クイックインパクト事業等)を行ってきた。主に教育、保健医療、水供給、生計向上などの分野での緊急復興事業を実施しながら、総合的な地域開発戦略の策定に向けての取り組みを本格化させている。

一方、以前から協力を行ってきたムスリム・ミンダナオ自治政府(ARMM)に対しては、公共事業や産業振興など行政サービスを担う自治政府としての能力向上を目的とした事業を継続的に実施してきた。既に技術協力プロジェクト「ARMM政府能力向上フェーズ2」を開始しており、また「地場産業振興計画策定調査」及び同「インフラ開発計画策定調査」を近々に開始する予定。

また、ミンダナオ島ダバオ市に2007年4月に開設したJICAフィールドオフィスは、現在日本人スタッフ1名と現地スタッフ4名を配置し、ミンダナオ島におけるJICA事業の調整や安全管理などを担っている。

フィリピン政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)との和平交渉は、「先祖伝来の土地問題」に関する合意が成された結果、近日中に当該土地問題に係る合意文書の締結が行われる模様。

40年間に亘って続けられてきた紛争によって、フィリピン国内でも最も多くの最貧困地域を抱えるミンダナオ島。JICAは和平合意が締結される前から、将来の復興開発計画の策定に着手し、和平交渉の促進に積極的に貢献していく。