現在の場所は

(8)BOP層の協力を得るのが困難(BOP層が新たな活動へ従事する場合)

BOP層生産者にとって、企業が提案する新たな活動に従事することは、必ずしも自らの生活向上につながる保証がないだけでなく、リスクを負う可能性もあります。そのため、活動に従事する明確なインセンティブや企業との信頼関係がない場合には、BOP層からの事業に対する協力を得ることが難しくなることが想定されます。

対応策

対応策(1):BOP層からの信頼獲得

企業の短期的な利益だけではなく、BOP層との共存をめざすビジネスであることを理解してもらうための取組みが信頼獲得につながります。

参考事例

農林水産業セクター(アジア):

【画像】

株式会社ユーグレナは、バングラデシュにおいてグラミングループとの合弁会社、Grameen Yukiguni Maitake Ltd.を買収し、BOP層農家との契約栽培によって現地でもやしの原料となる緑豆の生産を行っています。事業開始当初は、参加に興味を示す農民は数人でしたが、現地コミュニティに対する説明会を継続して実施し、徐々に参加者を増やしていきました。参加した農家が自身の所得向上につながることが実感できてからは、興味を示す農家は次々に増加しました。BOP層農家との対話を繰り返すこと、そして農家の利益につながることを実感してもらうことで信頼関係を構築し、それが同社の現地事業の拡大の一因となっています。

※写真は収穫された緑豆を運ぶ労働者の様子です。裸足で幅30cmの板の上を、60kgのジューバッグを軽々と頭に担いて船から倉庫へ運んでいます。8人の労働者によって2週間で25,000バッグを運びきりました。

対応策(2):BOP層の利益の明確化

現状のBOP層の生活実態を分析し、BOP層にとっての価値や利益が何かを把握した上で、企業の押し付けとならない適切なインセンティブの提示を行うことが重要です。

参考事例

農林水産業セクター(アジア):

BOP層の生産者に対し、IT技術を通して生産性向上に役立つ農業情報を提供するL社では、事業開始当初にBOP層との対話の時間を多く確保し、BOP層が抱える課題の調査を行った上で事業を開始しました。BOP層を事業に巻き込む際は金銭的なインセンティブが最優先と思われがちですが、同社の調べでは、栽培した農作物の価格決定権を自分たちが持つことや、品質の良い肥料、種苗などの資材へのアクセスを確保することなどのインセンティブが優位となることが分かりました。そうしたBOP層のニーズに沿う事業を運営することで、企業側の押し付けではなく、相互の信頼関係による事業が行われています。

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