プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)小規模農家金融包摂プロジェクト
(英)Smallholder Families’ Financial Inclusion Project in Albania

対象国名

アルバニア

署名日(実施合意)

2017年6月23日

協力期間

2017年10月1日から2022年6月1日

プロジェクトサイト

FEDinvestの活動地域全域(一部活動はパイロット地域、パイロット支店を選定する。また、プロジェクト期間中に新たに拡大される地域も含む。)

背景

2014年、アルバニア共和国(以下アルバニア)はEU加盟候補国となり、EUスタンダードを目指した構造改革は一定の進展を見せている。同国のマクロ経済は安定しており、近年までは年率6%前後のGDP成長率を達成していたが、2014年はギリシャ等近隣国の経済危機の影響もあり、年率約2%のGDP成長率と成長が頭打ちとなっている。2015年以降、経済成長率は持ち直しつつあるが、現在も国民の約14.3%が貧困状態にあるアルバニアは依然としてヨーロッパで最も貧しい国の一つであり、農村部においては、都心部への人口流出の影響もあり、経済基盤の安定化が課題となっている。

アルバニアの農家の多くは家族組織による小規模農家である。同国ではこれら小規模農家の経済・生計基盤の確立が課題となってきたが近年の欧州各国での出稼ぎ労働需要の減少に伴う海外送金の減少を受け、その重要性は益々高まっている。小規模農家の生計向上にあたっては、生活領域(教育費等)・ビジネス領域(農業、非農業共)双方の金融サービスが重要である一方、農村部は小規模に点在していることから、既存の金融機関にとってはサービスを提供するコストが高く、農村部への支援は限定的である。このため、同国農村部における金融機関の口座保有率は38%、融資を受ける人の割合は10%に留まる。

本事業の実施機関であるFEDinvestは、同国農村部において金融サービスを提供するほぼ唯一の金融機関であり、1992年に世界銀行の支援によって設立された貯蓄信用組合連合を前身とする貯蓄信用協会である。FEDinvestは同国農村部の約3分の1の地域に対して金融サービスを提供しており、2017年現在約4万人の協会会員数を2020年には10万人とすることを目標としている。FEDinvestは現在普通預金と農業関連の融資を主な事業として行っているが、アルバニアにおける金融包摂を推進する為には、会員や潜在的会員の多様なニーズに対応した商品・サービスを提供できる商品開発能力及び事業体制の強化が求められている。

目標

上位目標

アルバニアの小規模農家の生計が金融包摂を通じ向上する。

プロジェクト目標

アルバニアの小規模農家の金融包摂がFEDinvestの金融商品・非金融サービスの活用により進展する。

期待される効果

成果1.FED investが顧客中心主義により開発・改善した金融商品が、会員に活用され始める。
成果2.非金融サービスを提供するアグリナレッジ・センターの運営体制が構築される。
成果3.FED investがCBS、関連ハードウエア、デジタルテクノロジーの導入・実施により金融・非金融サービスを拡大する。

活動

成果1に関する活動

(FED investが顧客中心主義により開発・改善した金融商品が、会員に活用され始める。)
1-1.FED investが新たに開発・改善した金融商品の数が公共料金支払いと当座預金口座を含め5件以上。
1-2.顧客中心主義の実施とプロセスマニュアルが作成され、FED investで承認される。
1-3.FED investのMISにより顧客関係管理(CRM)のマトリックスが定義され運用される。
1-4.10以上のトピックの金融教育モジュールが、能力強化研修を受けたFED investスタッフにより既存・新規顧客に提供される。

成果2に関する活動

(非金融サービスを提供するアグリナレッジ・センターの運営体制が構築される。)
2-1.アグリナレッジ・センター[2]により提供された非金融サービスの数が5種類以上。
2-2.農業情報・データを提供するインタラクティブなプラットフォームとAppの開発。
2-3.アグリナレッジ・センターの設備が設立され機材が配置される
2-4.アグリナレッジ・センターの組織的位置づけの合意。

成果3に関する活動

(FED investがCBS、関連ハードウエア、デジタルテクノロジーの導入・実施により金融・非金融サービスを拡大する。)
3-1.FED investが全国すべての地域にサービス提供する。
3-2.モバイル・インターネットモジュールを含むCBSが導入される。
3-3.第3者へのレポート、顧客データ管理を可能とするMISが導入される。
3-4.FED investが提供するデジタル金融サービスを利用する会員数の数。

投入

日本側投入

・専門家:6名程度(総括、金融包摂、農業関連非金融サービス、ニーズ調査、業務調整/研修企画、ITシステム調査などを想定。その他必要に応じてIT、金融分野等の短期専門家など
・本邦研修及び国内あるいは第三国研修に係る費用
供与機材:
ブランチレスバンキングに必要な機材及びソフトウェア
その他農業ユニットやFEDinvestに対する必要機材

相手側投入

・担当部局、担当者の任命
・FEDinvest本部及び支店における執務スペース
・金融商品・非金融サービスの展開に係る事業運営コスト
・国内研修に係る費用