マラバ(ケニア/ウガンダ国境)でのOSBP(ワンストップ・ボーダーポスト)運用化支援に向けた研修・啓発活動の実施(2020年2月)

2020年4月2日

プロジェクトでは、東アフリカ域内の貿易円滑化及び国境管理の向上に向けて、対象国境でのワンストップ・ボーダーポスト(One Stop Border Post:OSBP)運用化支援を行っています。OSBPとは、内陸国境を越境する際に両国それぞれで行われていた手続きを1ヵ所で行えるようにすることで、人やモノの効率的な移動を可能にする取り組みです。先のフェーズ(2014~2017年)では、JICAの有償及び無償支援で建設支援を行っていたナマンガ(ケニア/タンザニア国境)及びルスモ(タンザニア/ルワンダ国境)のOSBP運用化支援及び東アフリカ共同体(East African Community:EAC)域内共通OSBP手続きマニュアルの整備支援を行いましたが、本フェーズでは、これら国境でのOSBP運用モニタリング支援に加え、新たにマラバ(ケニア/ウガンダ国境)とガトゥナ/カトゥナ(ルワンダ/ウガンダ国境)でのOSBP運用化支援を行っています(本OSBP運用化支援は、パデコ社がOSBP業務実施委託として支援しています)。

マラバ国境は、東アフリカ域内の北部回廊に位置し、毎日1,000台以上のトラックが行き来します。現在、同国境では、OSBP化に向けた建設の最終局面にありますが、当プロジェクトは同国境でのスムーズなOSBP運用化に向けて二国間国境会議やアクションプランの策定、OSBP研修や地域住民に対する啓発活動の支援を行っています。今回、OSBPチームは、2020年2月17日~21日にかけて第6次現地訪問を行い、2月17日、OSBPの効率的な運営に向け実務的な議論をする二国間の共同国境調整委員会(Joint Border Committee:JBC)の開催を支援しました。同会議には、関係機関国境職員と民間業者を含む33名が参加し、OSBP運用のスムーズな導入と実施のためのアクションプランのアップデートとEAC地域OSBP手続きマニュアルの適用状況の評価を行いました。2月18日~20日には、本プロジェクト3回目となるOSBP研修をマラバ国境及びマラバから30kmほどのブシア国境の関係者を対象に実施し、127名(38名の職員、89名の民間業者)がEAC共通OSBP手続きについて学びました。また、2月21日には、本業務において初となる国境コミュニティ住民に対するOSBPの啓発活動を行いました。約250名の地域住民が集い、OSBPにかかる手続きや課題に関して国境関係者と議論を交わしました。

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