プロジェクト概要
プロジェクト名
(和)アフリカ人造り拠点フェーズ3
(英)The Project for the African Institute for Capacity Development Phase 3
対象国名
ケニア、タンザニア、ウガンダ
署名日(実施合意)
2007年9月20日
プロジェクトサイト:
【AICAD本部】ジョモケニヤッタ・農工大学構内
【カントリーオフィス】エガートン大学構内(ケニア)、ソコイネ農業大学構内(タンザニア)、マケレレ大学構内(ウガンダ)
協力期間
2007年9月20日から2012年6月30日
相手国機関名
教育省、財務省
日本側協力機関名
文部科学省など
背景
1998年10月に東京で開催された第2回アフリカ開発会議(TICADII)で採択された「行動計画」において、我が国政府は、JICAが20年以上にわたり高等教育機関としての確立・整備を進め、大きな成果をあげてきたジョモ・ケニヤッタ農工大学(JKUAT)に対する協力をベースに、アフリカ地域の人造り拠点を設置し、アフリカの人材育成にかかる支援を行っていくことを提言した。この提言に基づき、ケニア、タンザニア及びウガンダの三カ国を対象に、JICAは2000年8月から2年間の準備フェーズ(フェーズ1)、2002年8月から5年間の協力フェーズ(フェーズ2)を通じて、アフリカ人造り拠点(African Institute for Capacity Development: AICAD)の組織体制整備と事業の立ち上げを支援してきた。具体的な活動としては、研究開発支援、研修・普及、情報整備・発信の3機能を中心として、それぞれ、各国の大学や研究機関におけるコミュニティレベルに裨益する研究への支援の展開、普及員や農民を対象とした広域研修や国内研修・セミナー等の実施、刊行物の出版・図書館の整備・データベース構築などを行ってきた。
目標:
上位目標:
AICADが地域国際機関として自立・発展して、貧困削減に資する人材育成分野において、専門的な実務機関となる。
プロジェクト目標:
AICADが、比較優位のある中核的な機能及び組織を確立し、貧困削減と社会経済開発に資するネットワーク構築と人材育成活動を促進する地域国際機関として強化される。
成果:
- コミュニティへの貧困削減に資する知識や技術の実証・普及を重視したAICADの活動が拡充される。
- AICADのネットワーク機能が強化される。
- 適正技術や活動のグッドプラクティスを普及するためのマニュアル、ガイドライン、マルチメディア教材といったツールが制作され、提供される。
- 上記1〜3の各成果が持続的に確保されるための、AICADのキャパシティ(特に計画・運営・調整能力)が向上する。
活動:
- 1-1.
- 既存のAICAD研修コースの見直しを行ない、JICAから委託方式を通じて行なう研修コースを特定して、適切な実施スケジュールを作成する。
- 1-2.
- 研修コースのプロポーザルを作成し、JICAや他ドナーからの委託による事業実施を行う。
- 1-3.
- 研究・開発支援活動の種類と内容の見直しを行ない、実証・普及を重視した活動のニーズを特定して、適切なパートナーとともに実施する。
- 1-4.
- 関連する他の機関等のパートナーとも連携し、地域におけるネリカ米等の技術の実証や登録などの支援活動を行う。
- 2-1.
- 地域における活動から発掘された有用技術や手法を共有するためのセミナーやワークショップ等の能力強化活動を実施する。
- 2-2.
- 関連機関による貧困削減に向けた活動において、AICADの場の提供を促進する。
- 2-3.
- アジア・アフリカ協力活動を強化する。
- 3-1.
- 情報ネットワーク整備・発信に関するAICADの計画を策定する。
- 3-2.
- 知識や技術の実証・応用・普及などを促進するための教材・資料を作成する。
- 3-3.
- 教材や資料を研修や普及活動に活用する。
- 4-1.
- AICADの中期・年次全体予算計画・活動計画策定のために、主要関係者との効果的な協議を行うAICAD事務局の能力を強化する。
- 4-2.
- 年次全体計画を実施するために、AICAD事務局の時宜を得た意思決定や効果的な調整能力が強化される。
- 4-3.
- AICAD事務局が実地モニタリング・評価などを通じて適切な教訓を抽出し、事業計画にフィードバックすることができるようにする。
- 4-4.
- AICAD事務局が変化するニーズやAICAD理事会(Governing Board)により示された方針に対応していくためのパフォーマンス・人事評価制度を改善し、適用する。
- 4-5.
- 事業実施を促進するために、AICAD事務局が他のドナーの支援など資源を動員・活用する能力を強化する。
投入:
日本側投入:
- 専門家派遣
〔長期専門家5〜8名程度〕- ケニア:「チーフアドバイザー」、「業務調整」、 「プロジェクト計画・運営/プログラム支援」(1〜2名)
- タンザニア:「プロジェクト計画・運営」(1〜2名)
- ウガンダ:「プロジェクト計画・運営」(1〜2名)
〔短期専門家〕- 実証・普及活動推進支援、AICAD職員能力向上研修、ICT戦略方針検討支援等
- 在外事業強化費
- 研修実施経費、実証・普及・開発・活動支援経費、ネリカ実証研究・登録支援活動、情報整備活動関連経費など
- 研修員受入
- AICADスタッフ(Country Assistant Directors、新任Directors等実務レベル)を対象とした本邦(または第三国、現地)での研修実施
相手国側投入:
- ケニア国、タンザニア国、ウガンダ国側(総額 約1.1億円/年)
- AICADスタッフ人件費、施設維持管理経費、その他管理費等