1980年代後半から高度経済成長を続けていたASEAN諸国は、1997年にタイに端を発した通貨財政危機により大きな打撃を受けた。これを機に、持続的・安定的な経済開発には産業界を支え・活性化する工学系人材の養成が重要であるとの認識が共有されるようになった。このような認識に基づき、日本政府はASEAN諸国の産業界の人材育成への支援を提唱し、ASEAN諸国の関係者と協議を重ねた結果、工学系高等教育による人材養成事業として、ASEAN10カ国各国の工学系トップ大学19校を対象とし、その教育及び研究能力を向上させることを目的とした、「アセアン工学系高等教育ネットワーク(AUN/SEED-Net)」プロジ…