グレナダ漁船「サカナ・ハンター」の進水

2017年7月19日

7月19日、プロジェクトからグレナダ水産局に29フィートの中型漁船が供与されました。これに際し、地元の漁民が皆で船名について話し合った結果、日本国民に感謝と敬意を表して、「サカナ・ハンター(SAKANA HUNTER)」と命名されました。
対象漁村のグレンビルでは、3年程前にグレンビルFAD(浮き漁礁)漁民組織が結成され、今日では約120名の漁民が属しています。この組織が、FADの設置やメンテナンスを担っていますが、大西洋側に面したグレンビル沖の波は荒く、それらの作業には非常に危険をともなうため、安全性の高い中型漁船の供与に至りました。
また、漁民組織による活動のうち、特記すべき事項として、漁民は漁獲高に応じてFAD利用料金を支払っており、これまで約150万円が組織の口座に積み立てられています。この積立金は、プロジェクト終了後の持続的な活動や船の維持管理等に役立てられていくことが約束されています。
このように、グレンビルでは、プロジェクト開始時より、水産局員と漁民が一丸となり漁業共同管理に取り組んできました。その結果、漁獲高の飛躍的な増加に伴う、漁民の生活の質の向上、漁民同士の結束力の強化、漁村コミュニティの活性化など、様々な成果が生まれています。このような取り組みの成果は、広く域内で優良事例として認識されています。プロジェクトでもグレンビルでの経験や教訓を、他国での参考となるよう紹介しています。

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供与船引き渡し式、池セントルシア事務所長と農業大臣(Hon. Yolande Bain Horseford)

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サカナ・ハンター

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サカナ・ハンター

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サカナ・ハンター

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供与式典はグレンビルの恒例イベント「漁民誕生日」に合わせて開催。