2018年グアテマラ国内で、火山BOSAIマップがプロジェクトの支援により、日本の防災マップをひな形として初めて製作されました

2018年11月7日

プロジェクト対象地域であるパカヤ火山、サンティアギート火山の両火山地域を対象として、日本の気象庁に相当するINSIVUMHE、防災機関であるSE-CONREDと日本人専門家チームの協働作業により火山防災マップが作成されました。

ハザードマップのみの情報はこれまでもありましたが、住民にも届く防災情報を一括して表示したマップはありませんでした。この課題を解決するために、日本の防災マップをひな形として火山BOSAIマップが作成されました。グアテマラでは、防災マップはプロジェクトの通称でもある「BOSAI」という用語が受け入れられ、同マップもそのまま「BOSAI」マップという名称で使用されています。

今回のBOSAIマップは、火山ハザード情報のみならず避難所の情報や警報レベルの説明、避難の際の持ち出しグッズなどの説明を含むなど、住民や市役所にとって必要な火山防災情報がまんべんなく網羅されたグアテマラ国で初めての防災マップになります。

2016年からプロジェクトで支援してきた火山防災協議会でもこのマップが紹介され、火山地域の県知事や市長にも周知されています。プロジェクト期間の残り1年半で、学校における火山防災の説明資料として、またコミュニティの防災組織による住民への火山防災意識啓発のツールとして、A3サイズの大きさで800部を800家庭に配布する等、このBOSAIマップが活用されていく事が計画されています。また、縦90cm、横120cmの大判サイズも用意し市役所や関係機関にも配布して活用してもらう予定です。

(執筆者:グアテマラ長期専門家 伊良部 秀輔)

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コミュニティ避難訓練での火山BOSAIマップの説明

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配布された火山BOSAIマップを一生懸命に見て確認する住民

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パカヤ火山防災協議会でもBOSAIマップが紹介され、協議会メンバーに周知された。