テグシガルパ市にて第3回土砂災害防災研修が開催され、避難計画の確認と承認が行われました

2019年8月17日

2019年8月17日に、テグシガルパ(Tegucigalpa)市の4つのコミュニティを対象とした「第3回土砂災害防災研修」が開催され、ホンジュラス緊急事態対策常設委員会(COPECO)、テグシガルパ市役所、地域住民を併せた計48名が参加し、避難計画の確認と承認が行われました。

第1回の研修では、土砂災害の基本知識について住民が学ぶとともに、住民自身の土砂災害経験を基にした土砂災害マップの作成を行いました。第2回の研修では、地域の避難基準や避難ルートを検討し避難計画に反映させました。そして、これらの情報を基に今回の研修では、避難計画の確認と承認作業が住民との間で行われました。

避難計画を作成し配布することは研修参加者への復習的な意味合いも含まれますが、それ以上に防災活動とは無縁だった住民への情報提供と防災活動へ参画するきっかけを与える意義があることから、当国におけるコミュニティ防災では非常に重要な活動になります。

今回作成した避難計画は4ページの3部構成で、表紙にはメインの避難計画に関する事項が記載されており、どのような基準に基づき避難するのか、どこに避難するのかを簡潔に示しています。次ページは見開きになっており、これまでの研修で議論した事項や、避難計画の内容が視覚的に理解し易いよう整理されているBOSAIマップが記載されています。そして裏表紙には、土砂災害の予兆現象例や地割れなど継続的な観察を要する現象、簡易雨量計設置の推奨等の土砂災害に関する基礎知識を記載しています。

BOSAI2プロジェクトチームは、当国の雨季最盛期(9月中旬から11月中旬)に備えて、9月初旬に避難計画を利用した避難訓練を行う計画を立てています。プロジェクトでは、この様な活動を継続して行い、今年度の土砂災害による犠牲者削減を目標に活動していきます。

作成:川東 英治(長期専門家)(作成)、杉本 要(長期専門家)(文責)

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住民と避難計画の項目を一つ一つ確認する日本人専門家(写真右)

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今回作成した避難計画(一部)