プロジェクト成果発表会及び新潟大学北村繁教授による火山防災講演会を実施しました

2019年11月23日

2019年11月23日、グアテマラシティにてプロジェクト成果発表会を開催しました。国家防災調整局(SE-CONRED)副長官、大統領府企画庁(SEGEPLAN)の防災部部長、国家地震火山気象水文庁 (INSIVUMEH)長官などグアテマラ国内で防災に関わる様々な組織から68名が参加し、これまでにプロジェクトで達成されてきた進捗及び成果が共有されました。

同会合では、プロジェクトマネージャーからプロジェクト全体の成果と進捗が説明された後、成果毎の日本人専門家による技術支援内容の詳細についての説明、プロジェクトを通じて育成された防災人材による業務内容の発表が行われました。また、会場内には火山防災マップや火山の噴火歴史紹介ビデオなどのプロジェクト成果物や関係組織の業務内容を紹介するパンフレットや動画等も展示され、口頭発表でのプロジェクト活動の説明のみならず、展示物による視覚的な説明も行われ、参加者とそれら展示物を紹介する日本人専門家やプロジェクトを通じて育成された防災人材による対面形式の成果説明や手法の紹介が行われました。

今回のプロジェクト成果発表会と同時に、11月18日から30日までの予定でグアテマラを訪問している北村繁短期専門家(新潟大学教授、火山灰編年学)によるパカヤ火山の噴火史についての講演会を実施しました。プロジェクトの対象火山であるパカヤ火山地域では、2018年2月に主に西川コンサルタントチーム専門家の技術指導のもと火山防災マップが作成され、2018年10月から、仙台防災枠組2015-2030の優先行動1である「災害リスクの理解」の促進を目的として、自主防災組織委員を中心に各家庭に広く配布されています。この火山防災マップ作成の上で、要となった資料が北村短期専門家により執筆されたパカヤ火山の噴火史調査の論文です。今回は「噴火の歴史をより深く理解し、火山防災マップへの理解を深める」という観点から、北村短期専門家による講演が行われました。市役所防災担当職員などの行政の防災担当者のみならず、参加したグアテマラ国内の複数の大学関係者も関心をもって講演を聞いていました。

BOSAIプロジェクトフェーズ2は、グアテマラの防災人材育成への支援、防災体制強化への支援を継続して実施していく予定です。

作成:伊良部 秀輔(長期専門家)

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北村繁短期専門家(新潟大学教授)によるパカヤ火山噴火史についての講演

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プロジェクトマネージャーAbraham Marroquin氏によるプロジェクト全体成果概要の発表

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市役所防災担当者(帰国研修員)による市防災計画作成についての進捗発表

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プロジェクト成果物の展示ブースの様子(一部)

【画像】プロジェクト成果発表会及び火山防災講演会参加者の集合写真