ラ・セイバ市にて第1回「タイムライン計画」策定ワークショップを実施しました

2019年11月27日

2019年11月26日と27日の2日間にわたり、ラ・セイバ市にて「タイムライン計画」策定のためのワークショップを開催し、緊急事態対策常設委員会(COPECO)をはじめとして、市役所、消防、軍、赤十字、水道局、道路交通機構、公共事業省、人権保護局、コミュニティなどから合計で17名が参加しました。

ホンジュラスではプロジェクトを通じて、タイムライン計画の作成・活用による防災関係機関の災害への備えの強化に取り組んでいます。
タイムライン計画とは、災害による人的被害を防ぐため、防災に係わる関係機関が災害をもたらすハザードの出現から発災までに取るべき行動を、「いつ」「誰が」「何をするか」といった視点から時系列に整理した組織横断的な行動計画です。

ワークショップでは、近年発生した最も深刻な水害の一つである2014年の寒冷前線第3号がもたらした大雨を取り上げ、この大雨による洪水発生時に直面した困難の振り返りをもとに、同災害を想定したタイムライン計画の検討を行うことにしました。

シナリオに基づく問題点の抽出作業では、警報の遅れ、避難の遅れ、避難所準備の遅れなどのほか、防災施設の脆弱さ、リソースの不足、住民の災害への意識の低さなど様々な問題点が確認されました。必ずしもタイムライン計画の策定・活用によって解決できるものばかりではありませんが、これにより同市における防災上の課題が明らかになりました。この結果をベースとして、早期住民避難を実現させるために、「いつ」「誰が」「何をするか」といった視点から、関係機関が取るべき行動を一つ一つ検討し、マトリックスに整理しました。

今後は、今回作成されたマトリックスを関係機関と共有し、再度各機関において行動に抜けが無いか、行動のタイミングが適正か否かについて確認を進め、第2回目のワークショップにおいて全体の調整を図り、第3回目のワークショップで最終化する予定です。

作成:前原 規利(組織強化担当専門家)、文責:杉本 要(長期専門家)

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過去の災害時の対応について検討する参加者

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早期住民避難のために、「いつ」「誰が」「何をすべきか」の積極的な検討、発表がなされた

【画像】参加者による集合写真