ラ・セイバ市にて第2回及び第3回「タイムライン計画」策定ワークショップを実施しました

2020年2月27日

2020年2月4日に第2回、同27日に第3回の「タイムライン計画策定」ワークショップをラ・セイバ市にて開催しました。ワークショップへは緊急事態対策常設委員会(COPECO)をはじめとして、市役所、消防、軍、警察、赤十字、上下水道サービス、道路交通研究所、公共事業省、人権保護局などから合計で17名が参加しました。
ワークショップでは、約半年間の時間を掛けて作成してきたタイムライン計画の行動内容について、一つひとつの内容、タイミング、所要時間が十分かといった視点から再確認し、参加機関の合意のもと加筆・修正を行いました。

本プロジェクトでは、ホンジュラスにおける防災関係機関の災害への備えを強化する目的からタイムライン計画の策定に取り組んでいます。2017年5月から2018年11月にかけて、テグシガルパ市におけるハリケーン(洪水を含む)及び土砂災害を対象とするタイムライン計画を策定したのに引き続き、2019年11月から、もう一つのパイロットサイトであるラ・セイバ市においてもタイムライン計画策定のための活動を開始しました。
2019年11月のワークショップでは、タイムライン計画について理解することからスタートし、2日間の集中的な日程の中で、過去の災害対応の振り返りを行いました。2014年の寒冷前線第3号による深刻な水害をシナリオとして、早めに住民を避難させるためには「いつ」「誰が」「何をするか」といった視点から、関係機関が取るべき行動を一つひとつ検討し、タイムライン・マトリクスに整理しました。
第2回のワークショップでは、日本人専門家が提案した改善点について組織ごとに分かれ、アクションの再検討と、それに伴う加筆・修正を行いました。そして第3回ワークショップでは、現在まで確認してきた行動計画が時間的に実現可能か否かを最終確認しました。

今後は、今回までのワークショップ結果を反映させたものを、ラ・セイバ市における洪水対応タイムライン計画のVersion 1.0として関係者に共有し、活用して頂く予定です。
プロジェクトでは、実際の活用を通じて早めの住民避難を実施し、被害の軽減を図ると共に、今後の実践による経験を通じた継続的なタイムライン計画の改善を期待しています。

作成:前原 規利(組織強化担当専門家)、文責:杉本 要(長期専門家)

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第3回ワークショップでは赤十字の職員がファシリテーターを担った

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アクションの確認・修正を、関係者のコンセンサスを形成しながら行なった

【画像】第3回ワークショップのグループ写真