日本国際保健医療学会 第31回東日本地方会におけるプロジェクト活動の発信

2016年6月3日

2016年5月21日(土)に国立保健医療科学院で開催された日本国際保健医療学会第31回東日本地方会において、国内の国際保健医療に携わる関係者にも本プロジェクトの活動を知ってもらうため、プロジェクトの実施協力団体である国立保健医療科学院(NIPH)や国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)の研究者より発表が行われました。JICA、研究機関、大学関係者(教員・学生)、NGO等から、計120名ほどの参加がありました。

「フィジー国保健医療サービス省/JICA生活習慣病対策プロジェクトにおける初期調査実施の経験」と題したポスター発表(フィールド研究)では、中部地方バウレブ地域で実施した初期調査について、プロジェクト概要、調査デザイン、調査実施体制、調査内容、調査の様子を説明しました。発表後、疫学調査実施への参画を通じた実務レベル看護師の能力強化は重要なアプローチだという賛同のご意見もいただきました。
また、シンポジウム「途上国におけるNCD対策とUHC政策のためのアプローチ法と人材育成」では、プロジェクト活動の一部が紹介されました。フィジーの食生活が住民の生活習慣病に繋がる一例として、首都スバのスーパーマーケットで2リットル清涼飲料水が壁一面に陳列されている写真が投影されると、シンポジウム会場からどよめきの声が上がるなど、参加者にフィジーの食生活の一部を知っていただく機会となりました。

今回、学術大会という機会を利用して、大洋州の大きな健康危機である生活習慣病の現状を国際保健医療に携わる国内外の関係者と共有しました。「対象者に丁寧にガイダンスを行う方法など日本の保健指導の知見が活かせるのではないか」という発表や、意見交換を通じて得た助言をいかし、生活習慣病予防対策における日本の知見・経験を活用しながらフィジー版の生活習慣病予防対策にさらに改良を進めていく予定です。

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ポスター発表

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シンポジウム発表