バングラデシュ国(以下、バ国)では貧困層の約80%が農村部に居住しているが、縦割り行政の弊害やリソースの不足から教育・保健衛生等のサービスが十分に農村住民に行き届いておらず、経済的貧困だけでなく教育・保健衛生面における社会的貧困も深刻な問題となっている。また、地方行政が未発達であるため、住民の要望を行政側が吸い上げる仕組みが機能しておらず、住民の地方行政への参加意識は醸成されにくい状況にある。
このような状況の中、JICAは1980年代からの研究協力を通じ、行政と住民を結びつけるアプローチ(縦のリンク)と、各行政サービスを結びつけるアプローチ(横のリンク)に着目し、村落住民に対し…