農業機械の貸出しサービス

2014年10月31日

ブータン王国では、労働人口の約6割が農業に従事しています。しかしながら、急峻な傾斜地にある農地は狭く、生産性は低く、また若者の都市への流出による労働力不足等の問題を抱えています。日本政府は、20年以上にわたり農業機械を供与するなどして、ブータン政府による農業分野の発展を支援し、徐々に機械化も進んでいますが、全ての農家が機械を購入できるわけではありません。
そこで、限られた数の農業機械を有効に活用し、且つ特殊な機械を農家が利用できるための一つの試みとして、農業機械の貸し出しサービスが農業機械化センター(AMC)によって行われています。
パロ地域の稲刈り作業は10月下旬に始まりました。この時期にAMCが貸し出す機械は、コンバイン(刈取り・脱穀・袋詰め作業を同時に行う)、リーパー(刈取り機)、脱穀機です。農家はこれらの機械を利用して、適期における迅速な収穫作業や、人手作業のための労賃の節約などができ、農家は1年で最も忙しいものの、楽しい実りの時期を迎えます。

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パロ地域の田んぼの風景

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コンバインによる収穫作業

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リーパー

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貸出を待つリーパー