経験交流のためにAMC職員とスリランカを訪問

2016年2月19日

2月7日から14日まで、農業機械化センター(Agriculture Machinery Centre:AMC)の9名の職員と経験交流のためにスリランカを訪問しました。

今回の交流プログラムは、AMCの業務改善のための情報収集が主目的で、特に四つの分野に焦点を当てました。一つ目はAMCが実施している農業機械貸出しサービス業務改善のため、二つ目は将来この貸出サービスを民営化するための参考情報の収集、三つ目はAMCの研修部門の業務改善のため、そして四つ目はAMCの研究部門の業務改善のためです。

ブータンのパロ国際空港を2月6日土曜日に出発し、タイにて乗継の後、スリランカの首都コロンボへの到着は翌日になります。そして実質のプログラムは翌月曜日からの5日間です。初日はJICAスリランカ事務所への表敬訪問の後、スリランカ農業省の農民支援局(首都コロンボ)と農業局(キャンディ)を訪ね、様々な意見交換を行いました。

火曜日と木曜日は、農民支援局の末端組織である農民支援センターを2県(クルネガラ県とポロンナルワ県)にて訪問し、センターが行う農業機械の貸出サービスの様子や農民支援金融組織などについてのディスカッションを行い、さらに地域の農民が行っている民間の農業機械貸出しサービスの様子を視察しました。参加者がブータンとの大きな違いとして感じたことに、農民組織の体制と農民銀行がありました。農民組織を通した農家の相互扶助、グループによるローンの仕組み、農民支援委員会の果たす地域農業への役割などなど、大変興味深い内容でした。水曜日にはアヌラーダプラ県にある農業局傘下の農業機械研修センターと農業機械研究センターをそれぞれ訪問し、AMCとスリランカ側の各センターの業務内容についてお互いに紹介し合い、それを元に研修手法や農業機械の開発といった技術的な内容に議論が及びました。どの場所でもスリランカ側の大歓迎を受け、人的な交流も十分にできました。

ブータン帰国翌日の16日、帰国報告会がAMC会議室で開かれました。プログラムの参加者が今回学んだことを発表すると同時に、具体的にどのように業務改善に生かしていくかについて活発な議論がなされました。できるところから徐々に進めていくよう、プロジェクトしても支援を続けていく予定です。

【画像】

農民支援センター

【画像】

農民支援センターでの協議の様子

【画像】

農家へのインタビューの様子

【画像】

農業機械研修センター