農業機械センターはブータンにおける日本の農業支援の発祥の地

2017年1月18日

当プロジェクトのカウンターパート機関である農業機械センターは、元々は1964年(昭和39年)に故西岡京治氏が、海外技術協力事業団(現・国際協力機構 JICA)のコロンボ・プランの農業指導者としてブータンを訪れ、様々な作物の試験栽培を始めた場所(ボンデイ・ファーム)が発端となっています。故西岡氏は、作物栽培だけでなく、良質な種子の生産、食品加工、農具や機械の導入、さらには灌漑水路や道路・橋の建設まで手掛け、28年間ブータンの農業発展に大きく貢献されました。これらの活動は、現在、種子の生産が『国営種子センター』、食品加工が『ポスト・ハーベスト・センター』、さらに農業機械が『農業機械センター』として受け継がれてきています。
日本でも知られている故西岡氏の活動のため、当地ブータンを訪れる日本人の中には、農業機械センターを訪問される方がおられます。おそらくその理由の一つは、農業機械センター内に“西岡記念館”があるからでしょう。こじんまりとした記念館内には、故西岡氏の活動を紹介するパネルや当時の写真が展示され、昭和43年当時の様子がわかる貴重な映像も上映しています。

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故西岡京治氏の記念館

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故西岡氏の写真

1月18日には、JICAのオフィシャルサポーターであるシドニーオリンピックの女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんが当センターを訪問されました。プロジェクトから活動のご紹介をしたあと、センターの施設内の見学と西岡記念館を視察されました。高橋さんは、特に故西岡氏がブータン人とどのように活動をされていたかにご関心があったようで、故西岡氏と一緒に働いていたスタッフからも熱心に話を聞いていました。

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JICAオフィシャルサポーターの高橋尚子さんの訪問(2017年1月)

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JICA北岡理事長の訪問(2015年12月)

この地でプロジェクトを実施できることに感謝しながら、日本人とブータン人は今日も一緒に活動を続けています。

【インフォメーション】
西岡記念館
開館:平日9:00-17:00(11月から2月は16:00に閉館)
入館:無料

以上