農業機械試験の実施に関する意見交換会 開催

2017年6月21日

当プロジェクトでは、海外からブータン国へ輸入される農業機械の性能と安全性に関する試験制度の確立を支援しています(プロジェクトニュース2014年12月10日版を参照ください)。プロジェクト活動3年目の成果の一つとして、農業機械センターによって作成された『耕うん機の試験方法と基準』が、農業機械関連のブータン国初めての基準として、今年ブータン政府標準局に承認されました。さらに、それ以外の3つの機械の試験基準の書類もすでに標準局に提出され、承認待ちの状況にあります。

農業機械センターは、試験方法と基準作成の活動と同時に、これらを基にした外部機関からの試験の受入れの準備も進めてきました。その一環として、6月21日に民間の農業機械輸入販売会社を招いた意見交換会を開催しました。

意見交換会の前半は、今回承認された『耕うん機の試験方法と基準』の発表です。農業省のイェシェイ・ドルジ大臣によるお披露目に続き、本意見交換会の目的と基準の必要性について話がありました。その後、ブータン標準局から『基準の大切さ』についての説明、農業機械センターから『同センターの農業機械基準との関わり』についての発表がありました。

そして今回の本題である『農業機械の試験実施方針』『農業機械の試験実施計画案』『具体的な基準の内容』について、農業機械センターの担当者からそれぞれ説明がありました。それに対し、参加した民間企業からは、稲の刈取り機の基準内容の確認や、試験基準とメーカーの品質保証との違いに関する質問などがだされ、さらにトラクター運転手の政府・民間の合同研修などの提案がありました。

その後の昼食の際に参加者からでた話では、農業機械センターの基準に関する活動について理解が深まった、是非当社の機械も試験を受けたいという前向きな意見が聞かれました。

ブータンの農業機械の性能と安全性に関する試験制度は、ようやく運用開始の段階に到達したと言えます。今後、民間企業からの意見を元に、試験実施に向け、プロジェクトの最後の1年を進めていきます。

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農林大臣による基準のお披露目

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意見交換会の様子