金型製作技術の指導

2018年7月17日

農業機械化強化プロジェクトフェーズ2では、農業機械の開発に関連して農業機械化センター(通称AMC)がスペアーパーツ等を製作出来る技術を持てるように、金型製作分野の技術指導を行ってきました。
プロジェクトの協力期間を通じて同分野の指導を担当されてきた北川短期専門家からお話を伺いました。

以下、北川専門家談:
私は、2015年度9月より9回に渡り短期専門家としてブータン王国パロの農業機械化センター(通称AMC)にて農業機械化強化プロジェクトフェーズ2に関わり、その間に農業機械用のスペアーパーツを量産するための金型製作の指導を主な活動として行ってきました。そして9回の派遣の中で金型製作の実習を7回に渡り実施してきました。

最初の実習では、金型は未完成でしたが、回数を重ねるにつれ徐々に製作日数も短くなり、最後の実習では部品点数が増えたにも関わらず予定を3日も短縮でき(2年前に比べると30%の短縮)、金型加工技術の技能レベルの向上が図れたと感じています。

そして正確な図面があればここで必要な簡単な金型は問題なく製作できるレベルまで育ったと実感しています。またこの間にブータンでは入手困難であった金型用材料と金型用標準部品のインドからの入手ルートが開けたことも成果の一つであったと言えます。

今年から新たに加わった大卒のスタッフは、今後の農業機械化センターの大きな戦力になると実習を通じて感じました。ブータンの若い人たちの今後の奮起に期待したいです。

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金型用材料や金型用標準部品の選定、発注方法の講義。

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タッパーのトルク調整方法を指導しているところ。

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ダイブロックに斜め穴を加工するためにワークをセッティングしている様子。

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フライス盤でのダイブロックの段差加工。

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フライス盤によるガイドプレートのミーリング加工。

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旋盤によるガイドポストの加工。

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ラジアルボール盤によるダイホルダーの穴あけ加工。

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上型の仮組みを行い、組み立て上問題が無いか確認を行っているところ。