2017年10月の活動ダイジェスト

2017年10月31日

標高4千メートル地点に新規地震計設置

10月10日、地震評価チームが新規の地震計測器を、標高4,086メートル地点に設置しました。ヒマラヤ山脈東部に位置するジャンゴタン・ジョモラニベースキャンプ近くに設置された本計測器は、高感度で微小な揺れを感知し記録することができます。インド大陸とユーラシア大陸が衝突し出来たヒマラヤ山脈沿いは、南アジアで発生する活発な地震の震源帯であり、これまで観測データが少なかったブータンヒマラヤの一部で地震をモニターし、地殻活動を把握することで、ブータン全土の均質な地震ハーザード評価に貢献することができます。経済省地震鉱山局(DGM)、京都大学、防災科学研究所のチームは、車両が入れない山岳地を徒歩で登り往復6日間かけ地震計を設置しました。なお、本地震計はブータン国内で8番目の高感度地震計です。

【画像】

ジョモラニベースキャンプに到着した地震評価チーム。

【画像】

地震計設置地点

日本での長期研修

2017年9月から、内務文化省文化局(DOC)のエンジニア、プンツォ・ワグモ氏が名古屋市立大学に留学し、長期研修を行っています。彼女は、同大学院芸術工学研究科の博士課程卒業を目指しており、ブータン組積造建築物の耐震技術を開発することが研究テーマです。プンツォ氏は、文部科学省国費外国人留学生制度(SATREPS枠)で選抜された奨学生です。

【画像】

名古屋市立大で研究中のプンツォ氏