2019年4月の活動ダイジェスト

2019年4月30日

ブータン初の振動台が稼働開始

地震が建物に与える振動をシミュレーションできる振動台装置が、ブータン内務文化省文化局(Department of Culture:DOC)の敷地内に設置され稼働しました。日本から届いた本振動台は、大きさ縦横3メートル、水平一方向のみに動く振動台ですが、ブータン伝統建築物の縮小モデルが地震動で壊れる要因や、耐震化技術の効果を検証できます。また、一般の人が地震を体験できる防災啓発施設としても活用できます。2019年3月22日、DOCが防災関係者やマスコミを招き振動台公開式を開催し、DOC局長とJICAブータン事務所長が祝福の布(現地語で「タシ・カダール」と呼ぶ)をほどき安全を祈願しました。式の様子は、ブータン初の振動台として地元テレビや新聞が報道しました。

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日本から輸送された振動台が到着、実験施設へ搬入(3/15撮影)

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木造ミニチュアモデルを使った加振実験デモ(3/22撮影)

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タシ・カダールをほどくJICA渡部所長とDOCカルマ局長

DOC実験施設が完成

振動台による構造物の加振実験と、実大家屋の静的載荷実験ができる実験施設がDOC敷地内に完成しました。この実験施設で地震を再現したり、様々な補強をした建物に荷重をかけ耐力と変形性能を調べることにより、より現実に近い環境下でデータを集めつつ、効果的な耐震化技術の開発ができます。2019年4月からプロジェクトは本施設で行う実験準備を進めています。

【画像】実験施設の概略図(プロジェクト専門家チーム作成)