2019年5月の活動ダイジェスト

2019年5月31日

第3回合同調整委員会JCC

2019年5月10日、第3回合同調整委員会(Joint Coordinating Committee:JCC)がブータン内務文化省・防災局(Department of Disaster Management:DDM)で開催されました。プロジェクト・メンバが合意形成する場であるJCCでは、新しいプロジェクト・ダイレクタのDDM局長が議長となり、JICAブータン事務所長が参加し、ブータン側の各局代表者が2018年度の活動進捗や2019年度以降の計画を報告しました。日本から青木孝義チーフ・アドバイザ(名古屋市立大・教授)をはじめ計5名の短期専門家が参加し、特に新しい活動となるブータン国内2ヵ所の試験地区(パイロット・サイト)で行う地震災害にかかるリスク評価について、ブータン人には馴染みない活動であるため、青木チーフ、高橋典之専門家(東北大・准教授)、井上公専門家(防災科学技術研究所・主幹研究員)が日本の事例を交えながら活動や成果品イメージを紹介しました。

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JICA渡部所長(左)とジグミ防災局長(中央)

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青木チーフがパイロット・サイトについて発表

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高橋准教授がハザードマップ例を紹介

ブータン中部と東部の高感度地震観測点メンテナンス

2019年5月10~15日、ブータン経済省地質鉱山局(Department of Geology and Mines:DGM)と京都大学のチームが、高感度地震観測点をメンテナンスしました。DGMはブータンの地震ハザードを評価するため全17ヵ所の高感度地震観測点を運用しています。本プロジェクトは内9ヵ所を定期的にメンテナンスしており、内6点はリアルタイムにデータがDGMに届くオンライン固定観測点、北部国境付近の高地3点は移動可能であり、携帯電話通信網でつなぎ通信状況が良好な時はデータがリアルタイム伝送されるオフライン観測点と呼んでいます。今回は、中部ブムタンと東部タシガンまで、DGM技術者と大見士朗・地震学専門家(京大防災研究所・准教授)が出かけました。

【画像】高感度地震観測点分布図、赤はオンライン、ピンクはオフライン観測点(プロジェクト専門家チーム作成)

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タシガン観測点の機器をチェックする大見専門家