オルロ県保健医療フェアを開催

2018年10月23日

10月12日(金)、オルロ県保健局はJICAの協力のもと「オルロ県保健医療フェア」を開催しました。

同フェアは、オルロ県内での母子保健の改善を目的に、県内に暮らす母子やその家族、今後家庭を築く世代となる学生らをターゲットに実施されました。

当日はオルロ県保健局の各課が参加したほか、ボリビア国内で保健分野の向上に努める国際NGOや国内NGOの参加も見られました。また、県内の民間企業や医療系技術学校、赤十字といった団体の協力を得ることができ、設置されたブースは25を超えました。各ブースを訪れた住民は、専門的な知識を有する参加者から、母子保健に関する正しい知識を平易な表現で分かりやすく学んでいました。

母子保健サービスで重要なHIVウィルスの簡易検査や妊婦の産前健診、子どもに対する早期小児発達の診断などはいずれも無料で提供されました。ボリビアでは、保健医療施設に対する信頼度が低く、文化的な背景により妊産婦の保健医療施設へのアクセスが制限されてしまうなど、高い妊婦死亡率に影響を及ぼすと考えられる要因がいくつもあります。こうした中今回のフェアは、住民が直に検査を受けられる機会であり、またその重要性を実感する貴重な機会になりました。住民の生活改善につなげていく上で、大きな効果が期待されます。

また、この日最も多くの注目を集めたのは、現在保健医療分野で活動を行っているJICAボランティアが設けたブースでした。ここでは妊娠中の合併症について説明が行われたほか、同県内の主要な生産物で、所得水準が低い住民でも比較的手に入れ易いキヌアを使った健康レシピの紹介が行われ、これが大きな反響を呼びました。

同フェアの様子は、計35以上のテレビやラジオ番組で伝えられ、社会的な関心をもたらしました。このような活動が同県内の母子保健向上に資することが期待されます。また、日本が40年間に亘る協力を当国に対して実施していると知った住民からは、同フェアの中で日本国民に対する敬意と感謝の意が述べられました。

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FORSAプロジェクトのブース

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JICA40年の保健医療協力の歴史と現在オルロで実施中のプロジェクトについて説明

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早期小児発達診断の様子

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ボランティアによる栄養の説明とキヌアを使ったメニューの試食案内