オリンピック・デー in モスタル

2019年5月23日

オリンピック・デーとは

2019年5月23日、モスタル市のブラガイにて、モスタル市スポーツ協会(SSGM)とボスニア・ヘルツェゴビナ(BiH)オリンピック委員会共催による『オリンピック・デー』が開催されました。

オリンピック・デーとは、1984年6月23日の国際オリンピック委員会(IOC)創設を記念して、IOCが各国のオリンピック委員会(NOC)にオリンピックムーブメントの一環として記念行事を実施するよう呼びかけているものです。イベントは、選手やオリンピック関係者だけのものではなく、スポーツを愛する誰もが楽しみながら参加できるもので、毎年、世界各国で様々なイベントが開催されています。

BiHでは、ここ数年、NOCにより毎年開催都市が選ばれ、子どもたちを対象としたスポーツイベントを実施していますが、今年はSSGMが招致に成功し、ここモスタルでの開催の運びとなりました。

イベントは、モスタル市の小学6年生ら約200名とサラエボのインターナショナルスクールから約20名が参加し、9種目のスポーツとネイチャーオリエンテーションを体験し、ヘルツェゴビナの大自然の中でスポーツを満喫しました。

当日はBiHオリンピック委員会の副会長、坂本大使、モスタル市長アドバイザー、SSGM会長、TOYOTAアドリア社長らが駆け付け、開会式でそれぞれがオリンピックへの思いや、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会でのBiH選手団の活躍を願う言葉があり、来年に向けた期待が高まりました。

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開会式で挨拶をするBiHオリンピック委員会副会長

オリンピックと日本紹介

JICAプロジェクトと在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館は、この機会に東京2020オリンピック・パラリンピック大会のPR活動として、日本ブースを設置し、クイズ大会を実施しました。クイズは(1)「日本で一番高い山は何という山でしょうか?」(2)「日本にはいくつの島があるでしょうか?」といった日本に関する質問や、(3)「オリンピック開会式の入場行進で最初に入場する国はどこでしょうか?」や(4)「古代オリンピックで優勝者に与えられたものは何でしょうか?」といったオリンピックに関する質問です。みなさんは答えられますか?

ブースを訪れた子どもたちからは「クイズでこれまで知らなかった日本のことを知り、身近に感じることができた」「オリンピックについて新しい知識を学ぶことができた」といった声が聞かれました。

クイズの答え(1)富士山(2)約6800(3)ギリシャ(4)オリーブの葉の冠

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日本ブースでクイズに答える子どもたち

新たなスポーツとの出会い

今回は、普段子どもたちがあまり体験したことのない新たなスポーツとの出会いをテーマに種目が選ばれました。柔道、空手、ボクシングといった格闘技系、アーチェリー、射撃といった射的系、東京大会で新たに正式種目となるスポーツクライミング、ボードゲームのチェスなどです。

当日は、それぞれの種目のクラブ関係者がブースを担当し、デモンストレーションを見せたり、簡単な動きやゲームのやり方を紹介したりして、子どもたちが実際に体を動かしました。子どもたちからは、「体験したことのないスポーツがたくさんあって楽しかった」「初めての射撃体験でトロフィーをもらったので、もっと続けてみたいと思った」などの声が聞かれました。

SSGMのチャレンジ

2018年プロジェクトがSSGMに対し、組織の更なる強化と事業の拡大を目指し能力強化研修を実施した結果、外部との連携事業はモスタル市内やこの地域での連携から、国レベルの組織との連携に発展しました。このような協力関係が活動内容そのものの拡充を図るだけではなく、新たな財源を獲得するチャンスにもつながっています。

今回のイベントでは、地域の自然を活かした施設で、子どもたちが様々なスポーツを楽しむことにより、スポーツに対する関心が高まり、自然の中で体を動かすことの心地よさを体感しました。また、スポーツ選手を目指している子どもたちは、オリンピックという大きな夢の舞台を身近に感じることで、彼らの将来の夢や目標につながることでしょう。来年の東京大会でのBiH選手団の健闘が期待されます。

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射撃の様子

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アーチェリーの様子

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チェスの様子

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スポーツクライミングの様子