世界林業会議にてプロジェクト紹介のサイドイベントを開催しました

2015年9月7日

9月7日19:45-21:00 於:
南アフリカ共和国、ダーバン国際会議場
“Sustainable Forest Conservation and Integration of Outputs in SADC Countries”

【画像】

ダーバン国際会議場

森林・林業分野で世界最大規模の国際会議として6年に一度開催される世界林業会議、アフリカ大陸初の開催となる今回、JICAと南部アフリカ開発共同体(SOUTHERN AFRICAN DEVELOPMENT COMMUNITY:SADC)の共催でプロジェクトの概要を案内するサイドイベントを開催しました。SADC加盟国を始め、世界各国からの参加者が集まる中、プロジェクトの開始を周知する重要な機会となりました。JICA地球環境部および南アフリカ事務所の支援に加え、アフリカ各国で活躍するJICA専門家と関係省庁のネットワークにより、盛況のうちに終えることができました。
政府関係者始め、NGO、学術機関等から多様な参加者が来場しました。幅広い地域からの参加があり、アフリカだけでなく、南米、欧州、豪州からも足を運んでいただくなど、途中退場者を含めると100名程度となりました。
アフリカ地域の問題としてだけでなく、プロジェクトの目的である持続的な森林資源の活用と森林保全への関心の高さがうかがわれました。

【画像】

専門家によるプロジェクトの発表

進行役はSADC木材協議会議長のMr. Makolosiがつとめ、開会のあいさつはSADCを代表しMr. Chakanga、JICAから五関審議役が行い、本プロジェクト立上げの背景と意義、SADC加盟15か国が主役で協力が必須であることなどが表明されました。プロジェクト概要につき畑専門家より発表し、プロジェクトの3つの柱となる課題につき、1)森林情報システム:SADC情報管理官Mr. Siwela、2)統合森林火災管理:タンザニア森林局Mr. Ngatigwa、3)参加型管理:CIFORザンビア研究者Mr. Moombeより発表を行いました。
続いて会場との質疑応答を進行役がまとめ、各スピーカーによる回答を得て活発な議論がなされました。主な質問は、あ)参加型管理の重要性について、南アフリカの事例で追放された土地の再分配につき、参加型管理の原則として、関係コミュニティの同意に基づく重要性が確認されました。い)SADC情報システムについて、設立の背景と現在の課題が共有され、プロジェクトで取り組むべき問題が明らかになりました。う)持続性につき、プロジェクト終了後は予算がなく頓挫するケースがあげられました。プロジェクトでは、人材育成が重要と考えており、研修やワークショップの計画を共有しましたが、SADCからは、資金面での持続性は依然として最大の課題であり、加盟国政府による予算措置が欠かせないとの見解が示されました。最後に進行役による総括が行われ、質疑応答、参加者からのコメント等を含めてプロジェクトが目指す方向性があらためて確認されました。

【画像】

会場の様子