プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)コモエ県における住民参加型持続的森林管理計画プロジェクト

対象国名

ブルキナファソ

署名日(実施合意)

2007年4月6日

実施期間

2007年6月1日から2012年5月31日

プロジェクトサイト

ブルキナファソ カスカード州コモエ県

プロジェクトの背景

「ブ」国は、国土の北部がサヘル地域に属しており、深刻な砂漠化が進んでいるとともに、人口の増加、焼畑移動耕作、無計画な伐採等により森林面積が減少している 。比較的森林資源が豊かとされていた南部地域においても、北部からの移住、薪炭材採取、耕作、過放牧、森林火災等の圧力により、森林は著しく劣化、或いは消失し 、森林らしい様相を呈しているのは指定林のみである。森林面積の減少とともに砂漠化が北部から南部に拡大し、食料供給の不安定化をもたらしている。

この問題に対処するため、「ブ」国政府は「国家森林政策(PFN)」(1995年)を策定して、自然資源を持続的に活用して、雇用の創出や収入の安定も図りつつ、持続的に森林の保全・管理を目指す政策を推進している。そのため、環境・生活環境省は、PFNに基づき「森林整備国家計画(PNAF)」(1996年)及び「森林法」(1997年)を策定し、地域住民による持続可能な森林管理に関する目標を定め、その実施を図っている。しかし、中央政府主導による計画は資金及び実施体制の問題から困難に直面しており、加えて「ブ」国における地方分権化の推進に伴い、地方レベルでの森林管理に関する計画の策定・実施も急務となっている。

このような背景を受けて、JICAは「ブ」国政府の要請を受け、開発調査「コモエ県森林管理計画調査」(2002年8月〜2005年6月)を実施し、コモエ県内の5指定林 について住民参加型の森林管理計画の策定の方向性とアプローチを提示した。

しかしながら森林局は、住民参加型による森林の管理手法、森林以外の地域における農業・農産物加工等の他セクターも包含した総合的な事業を独力で実施する知見とノウハウに乏しいこと、比較的豊かな森林が残されているコモエ県では非木材林産物(NTFP)を活用した持続的な森林管理が期待されているがその経験を有していないこと、また対象指定林は「ブ」国に残存する稀少な森林資源として保全する重要性が高いことから、「ブ」国政府は日本政府に対し、上記開発調査で方向性が提示された住民参加型による持続的な森林管理を推進するための技術協力プロジェクトを要請してきた。

目標

上位目標:

上位目標:南スーダン気候帯において地域住民による参加型で持続的な森林管理が実践される。

プロジェクト目標:

対象となる4つの指定林において、森林管理住民組織(GGF)及び住民組織組合(UGGF)を通じて、地域住民による持続的森林管理を目指した活動が行われるようになる。

成果

  1. 住民が参加型で持続的な森林管理を行えるよう、中央・地方の森林行政機関の支援能力が向上する。
  2. 対象村落において、GGF及びUGGFの持続的森林管理に関する能力が向上する。
  3. 地域住民の生活状況が改善される。
  4. 対象とする4つの指定林において、森林整備事業計画(PAG)が順次策定され、開始される。
  5. 持続的な森林管理を行うために、地方行政機関及びプロジェクトに関係する国の出先機関の関係者(地域関係者)と森林行政機関との協力関係がより深まる。

活動

0-1.
過去の調査やプロジェクトをレビューする。
0-2.
プロジェクト実施のために必要なプロジェクトの現地事務所、必要な人員、資機材の設置を行う。
0-3.
プロジェクト実施のための調整機能を整える。
1-1.
能力強化を図るため、中央・地方の森林行政機関の技術・組織能力に関して現状を分析する。
1-2.
中央・地方の森林行政機関に対して、参加型で持続的な森林管理の計画と実践に関する研修やワークショップを実施する。
1-3.
地方森林官に対して、参加型で持続的な森林管理技術に関する研修を実施する。
1-4.
参加型で持続的な森林管理を行うためのモニタリング及び評価に関する研修を実施する。
2-1.
GGF及びUGGFの現状の技術的、及び組織的能力を分析する。
2-2.
対象指定林周辺村落において、既存のGGF及びUGGFの組織的能力を向上させる。
2-3.
対象指定林周辺村落のうち、組織が未設立の地域において、新規のGGF及びUGGFの設立を支援する。
2-4.
GGF及びUGGFに対して、森林管理技術向上のための研修(苗畑、植林、森林火災対策、薪炭材、炭、木材、非木材林産物ほか)を実施する。
2-5.
GGF及びUGGFに対して、林産物等を有利に流通・販売するための研修を実施する。
2-6.
地域住民に対して森林保全に関する啓発を実施する。
2-7.
GGF及びUGGFに対して、自分たちの活動をモニタリング・評価するための研修を実施する。
3-1.
地域住民の社会経済ニーズを把握し、その実現可能性を確認する。
3-2.
地域住民が木材及びその他森林資源を有効利用するための活動を計画し、実施する。
3-3.
その他地域住民の社会経済ニーズに見合った生産向上活動を計画し、実施する。
4-1.
各対象指定林におけるPAGを、活動3-2を踏まえ策定する。
4-2.
策定された各PAGに従って、森林管理活動を実践していく。
4-3.
(コモエ県の属する)南スーダン気候帯において現場森林官が活用できるPAG策定のガイドラインを作成する。
4-4.
地域住民を対象とした、PAGに沿った森林管理活動に関するマニュアルを作成する。
5-1.
地域関係者に対して、プロジェクトの概要を説明するセミナーを開催する。
5-2.
技術会合、活動報告等、さまざまなチャネルを通して、地域関係者をプロジェクト活動に巻き込み、情報の発信、交換を行う。

投入

日本側投入:

  1. 専門家派遣
    (チーフアドバイザー 、森林管理、生計向上、参加型開発。その他特定分野の専門家を必要に応じて派遣)  
  2. 機材供与
    (四輪駆動車、オフロードバイク、森林管理用機材、地域住民支援のための活動に必要な資機材)
  3. 研修員受入れ
    (国内研修、第三国研修含む)
  4. その他プロジェクト活動に必要な経費

相手国側投入:

  1. カウンターパート
    (森林局長、州局長、県局長、プロジェクト担当官、関係森林官)及び支援要員(秘書/会計係、メッセンジャー、ドライバー、守衛)
  2. プロジェクト実施に必要な施設・建物
    (事務所・倉庫)
  3. プロジェクト実施に必要な光熱費等の運営費用
  4. その他双方で必要と合意した施設・資機材