プロジェクト活動

本プロジェクトは、2005〜2010年にわたって実施されたフェーズ1の後継、応用編のプロジェクトと位置づけられます。前フェーズで得られた成果を最大限に活用し、養殖条件のより厳しい北部への養殖普及を展開し、同等さらにそれ以上の成果をあげるため、以下の方針に則り活動を進めます。

1.フェーズ1リソースの活用

フェーズ1で育成した水産局C/P、地方普及員および種苗生産農家は、養殖技術や普及方法に関する様々な知識・経験を習得していることから、フェーズ2での初期の人材育成研修等に際し、研修講師や助言者として効果的に活用します。さらに研修実施およびOJTなどの場として、先進的な中核農家の種苗生産施設などを利用します。

プロジェクトのグランドデザイン
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2.タクビル種苗生産研究センター

フェーズ1では養殖技術改善や研修の拠点として位置づけたバティ養殖開発センターが、南部対象州での地域における養殖普及に大きな役割を果たしました。フェーズ2では北部対象州の1つシェムリアップ州のタクビル種苗生産研究センターをフェーズ1のバティセンターと同等の役割を持たせるべく、施設機能を強化し、養殖技術改善試験や研修実施の場として活用します。

3.対象魚種

本プロジェクトでは、新たな技術開発への投入を最小限に抑えるため、原則フェーズ1で扱った魚種と同じ5魚種(シルバーバルブ、コモンカープ、シルバーカープ、ティラピア、ムリガル)を対象とします。ただし養殖種苗需要や養殖条件など、フェーズ1実施時から変化している社会経済環境を考慮し、本プロジェクトに含めることが妥当と判断された場合のみ上記以外の魚種についても、対象に含めることも検討していきます。

4.共有池での資源増殖活動

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フェーズ1で管理支援を行った共有池(カンポンスプー州、ピリー村)

稲田や水路、雨季の氾濫湿地帯などの魚を増やし、農家の人たちのおかずになる魚資源の確保を狙ったもので、乾季でも水があり親魚が夏を越せる場所を保護水面として村落コミュニティーで管理し、魚資源を増やそうという試みです。フェーズ1では毎年、新規の共有池を増設するための支援を行って来ましたが、本プロジェクトで新たな共有池を造ることは目的としません。既存の共有池の中から優良事例を選び、今後、本分野の活動に資するため汎用性のある共有池管理マニュアルを策定します。

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共有池周辺の稲田や水路ではおかず確保のための漁業が日常的にみられる

5.Farmer to Farmer(FTF)による普及アプローチ

プロジェクトでは最終的な裨益者である小規模農家に養殖を普及させるアプローチとして、種苗生産農家が一般の小規模農家へ、養殖技術普及と種苗供給を併せて進めるFarmerto Farmer(FTF)による技術移転方式を採用します。フェーズ1では1)専門家→普及員、2)普及員→種苗生産農家、3)種苗生産農家→小規模養殖農家(Farmerto Farmer)へ3段階での技術移転を進めましたが、初期条件、養殖環境の異なるフェーズ2対象地域においても、かかるアプローチの改良をはかりながらプロジェクトを推進します。フェーズ2ではすでにあるリソースを活用することで期間を短縮し、2段階での技術移転が可能と考えられ、これを試行します。

Farmer to Farmerによる養殖普及
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