2014年10月17日
先月に引き続き、カンボジア国際財務報告基準(Cambodian International Financial Reporting Standards:CIFRS)に関する第2回集合研修を10月13日〜17日の5日間にかけて実施しました。当プロジェクトでは、地方水道局の経営の健全化を目指しカンボジアの会計基準に沿った財務諸表の作成を支援しています。しかしながら、カンボジアでは、長い間旧フランス式(General Accounting)、旧カンボジア会計基準(Cambodia Accounting Standard:CAS)、国際財務報告基準(CIFRS)が混在して使用されており、水道経営の透明性を高める上で大きな課題の一つとなっていました。本研修はこの課題を解決すべく計画・実施されたものです。
9月と今回10月に実施した2回の集合研修を通して、地方水道局の会計・財務担当職員は、CIFRSの概念、基本的な考え方を学びました。これら2回の基礎研修を受けて、11月17日〜19日には、水道事業体での実務に合わせた会計実務研修を実施する予定です。その後、各地方水道事業体は、CIFRS for Small and Medium Entities(SMEs)に沿った財務諸表の作成を実践していくことになります。今回の取り組みをきっかけに、カンボジアの水道事業体で使用される会計基準が統一され、統一されたルールに基づき会計処理・報告が行われていくことが期待されます。
第2回集合研修には、公営の地方水道局から34名、工業・手工芸省(水道部、会計財務部、内部監査部)から6名、その他民間水道協会及び民間水道事業体等からの参加者を含め合計46名(内女性18名)が参加しました。
なお、本研修の閉会式の様子は、カンボジアのテレビ局TVKのDaily News、SEA TVのEvening Newsにて放映されました。
No. | 講義内容 |
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1 | Leases |
2 | Government grant |
3 | Impairment of assets |
4 | Basic financial instruments |
5 | Other financial instrument issues |
6 | Employee benefits |
7 | Income tax |
8 | Intangible assets other than goodwill |
9 | Events after reporting periods |
10 | Related party disclosure |
休憩時間にも講師に熱心に質問する参加者
閉会式にて、研修で学んだことを各自の業務に活かしていくよう研修生に言葉を送る工業・手工芸省のエクソンチャン長官
閉会後も研修参加者に熱く語り掛けるエクソンチャン長官
講師・研修参加者との集合写真
CIFRS研修修了証書を手にした研修参加者(46名)