プレア・コソマック職業訓練校にて技術セミナー開催

2018年3月28日から29日の2日間、午後の半日を使って当プロジェクトの重点対象校の1つであるプレア・コソマック職業訓練校（正式名；Preah Kosommak Polytechnic Institute；以下PPI）で、ビルメンテナンス業務を行っている企業の技術スタッフ12名に対して電気安全の技術セミナーを開催しました。

これまで郊外にある対象校のNPICを会場として、数回技術セミナーを開催しましたが、今回は初の試みで会場も講師も運営もすべてPPIにより行われました。

今回のセミナーも、電気分野の松本専門家の指導・監修のもと、当プロジェクトの対象校のPPIの指導員が講師となり、他の2校のNTTIおよびNPICより指導員がセミナーアシスタントとして参加し、プロジェクトで開発した訓練機材を使用して実習を中心に実施されました。

有料の技術セミナーを提供することで、訓練校の講師にとってはセミナー料収入により、講師料とちょっとした実習用の消耗品の購入ができるようになります。また、学生ではなく外部企業に勤める技術スタッフに教えることにより、さらに知識や教える能力が向上し、企業のニーズについての理解も徐々に深まってくると考えられます。

企業側から見ても、カンボジア国内で安価に母国語のクメール語により技術系スタッフの基礎的な知識や技術への理解を深めさせることができ、双方にとって有益な関係といえます。最近では複数の日系企業よりプロジェクトを通して技術セミナーを開催してほしいとの依頼も来ており、この活動は今後ニーズが高まると思われます。

一方プロジェクトが終了した際にカンボジア側だけでセミナーを企画し、その収入を活用して引き続き技術にかかる実習やセミナーを回していけるよう、専門家は後方支援をしつつ、彼らの自立発展性を促していく必要があると考えています。