パイロット税務署を訪問

2018年9月7日

2018年9月7日、武藤チーフアドバイザーが、パイロット税務署のChamkarmorn税務署を訪問しました。

プロジェクトではChamkarmorn税務署をパイロット税務署として位置づけ、本税務署の分析に基づき問題点を抽出し、改善に向けたアドバイスを行い、試行錯誤を通じて、最終的には、本パイロットでの改善策を提言書としてまとめ、ひいては全国の税務署の事務運営改革の基礎を作り上げるという壮大なもので、当プロジェクトの目玉の一つでもあります。

今回、最終的な提言書に向けて、まず、パイロット税務署のこれまでの活動及び実績を分析する必要があるため、分析に必要な小規模納税者に関する詳細なデータ提供を求めました。Pen Chorng署長は、本プロジェクトでも訪日研修に参加経験もあり、日本の税務行政に非常に理解がある方で、当方の依頼に対し、全面的に協力するとの了解も得られました。

今後は、入手したデータ分析に基づいて税務職員と小規模納税者に対する税務行政上の問題点・解決策を話し合い、指導案としてまとめていく予定です。その他、現在のChamkarmorn税務署の近況や最近の税制・税務行政を巡る動きなど幅広く意見交換もし、大変有意義な訪問となりました。

なお、こうしたミーティングは、日本であれば担当者が同席、或いは担当者だけで話をし、税務署長には報告を後ほど行うのが通常ですが、カンボジアでは基本的に税務署長がマネジメントから実務までを取り仕切り、指示を出すのが通例です。同署のPen Chorng署長は抜群の理解力とマネジメント力があるため、プロジェクトは助かっていますが、税務署長次第で税務署のマネジメント、実績も大きく異なってくるため、カンボジア税務行政の問題点のひとつでもあります。

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税務署長との話し合いの様子

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必要なデータの説明をする武藤チーフアドバイザー