【vol.20】コンポンチャム州第三回定期モニタリングの実施

2018年3月30日

2018年4月3日から6日

2018年4月3日から6日まで、コンポンチャム州WEE(Women's Economic Empowerment)ワーキンググループ(WEE-WG)の第三回モニタリングを実施しました。本年2月に実施した第二回モニタリング同様、今回も副知事が地域の政治家(注)を積極的に巻き込むなど、高いリーダーシップを発揮しました。

過去二回のモニタリングでは、一部の農家で購入した雛の病死が確認され、ワクチン接種の技術不足、病気が発生した際の不十分な対処、不適切な鶏舎の衛生環境などが原因となっていることも分かりました。鶏を販売できる状態に肥育できなければ、女性の経済的エンパワーメントをもたらすことはできません。そこでプロジェクトは州農業局と民間の畜産専門家との連携による、新たな支援体制づくりに取り組みました。

州農業局には養鶏・畜産技術を専門とする職員が16人勤務していますが、州内で900以上もある村の畜産農家を巡回指導するには十分な人員体制とはいえない面があります。これを補足する手段として、プロジェクトはアニマルヘルスワーカー(AHW)の協力を得て、その活用を各農家に薦めています。AHWは他の国際援助機関のプロジェクトで育成された民間の畜産専門家で、各村に在住しているため、より適切なタイミングでの技術支援が可能です。これは、政府機関だけでなく民間の人材活用をマッチングしたり、他機関の残した成果を有効活用することで、より細やかな地域密着型の行政サービスを実現しようという新たな体制づくりの取り組みといえます。

このように、実践的な手法で行政サービスを改善、強化していくことも、このプロジェクトの重要な使命のひとつです。

(注)今年から国政に転進予定の、前女性子ども委員会(WCCC)議長。

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雛の病害対策と衛生環境は重要な課題

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AHWの活用方法を農家にアドバイス

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AHWの連絡先を鶏舎脇の柱に—「これならすぐ使えますね!」

【画像】副知事、前「女性子ども委員会議長」以下、モニタリングを実施した連携州局職員